第303話 ページ19
リベラside
私は仕事も手につかず、体調を崩したとハリスさんに言って、少し部屋で休むことにした。
椅子に座って、ひたすら考える。
机の上には、コーヒーが湯けむりをあげていた。
マイノのコーヒーには足元にも及ばないが、人に提供するような仕事をしたおかげか、少し腕が上がった。
リベラ「ここでも、貴重なこと学べたな...。」
絶対アリオンでは学ばなかったことも学べた。
人に従事すること。
人の行動の1歩先を読んで気を利かせること。
いつもキリトたちがどれだけ苦労しているのかを知った。
そして、ファナッカにも優しい人はいっぱいいるのだと...。
リベラ「ふぅ...。」
またコーヒーを口に運び、ため息をつく。
さっきから魔力のことを考えようとしても、思い出にふけるばかりで一向に進まない。
もう心の中では半ば諦めているということなのか...?
リベラ「キリト...。」
誰もいない部屋で呟いた声が、静かに響いた。
せめてもう一度会いたかった。
好きだと気づいてから
1回もその体に触れることなく
1夜声を聞いただけで終わってしまうなんて。
もしこのまま終わるなら
私はキリトに好きだと言ってから終わりたい...
リベラ「うわっ」
私はパンっと頬を両手で思いっきり叩いた。
手加減を忘れていたため、ジンジンと痛む。
リベラ「だからまだ終わってないんだって...。」
気を抜くとすぐ思い出にふける。
いけないいけない...と頭を振った。
リベラ「はぁぁ...。」
それでもやっぱり集中して考えることはできず、私は机に突っ伏した。
どうすればいいの...
体全身に魔力を一瞬で呼び覚ますためには..
うーん...と唸っていると、突然、部屋のドアがノックされた。
マイノかな...?
こんな時間に休憩なんてあるんだ。
そこまで不思議には思わず、私は声を出した。
リベラ「はぁい」
なんとも間抜けな声。
ガチャ、とドアが開くと
そこに居たのは
リベラ「え゛っ!?」
マイノではなかった。
そこには
「しっ。バレたら困ります。」
そう言いながら人差し指を唇に当てる
ラサゴベアがいた。
リベラ「ちょっ...」
私は慌てて立ち上がって追い出そうとするも、すぐにドアを閉められた。
一国の王が
ましてやファナッカの国王が
女子の部屋に入るなど言語道断。
この状況バレたらどうしてくれるのよ...
ラサ「驚かしてしまいすいません。」
リベラ「出てって。話なら別の場所で。」
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (
レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです！もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか？夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです！ (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います！ 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します！！ 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…！ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております！私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fruit | 作成日時：2018年7月1日 7時
