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第283話 ページ46

リベラside

リベラ「え...」

リニャーノは態勢を変えず、そのまま私の目を見つめながら言った。

ユラス「こういう時にお前はよし、あと一週間しかないから頑張ろうって思うような強いやつじゃないのか。魔力となると急に怯えだして。確かに怖いかもしれないがな、お前は魔力を扱えるほどの能力を持ってるんだ。お前が秘める力が強いが故に危険なことも多いが、それをコントロールできる能力も持ってるんだ。怯えることはない。私がついている。お前の魔力が完全復活しなくても、私と力を合わせたら足りるかもしれない。可能性は大いにあるんだ。落ち込んでる暇があったら、とっとと練習するんだな。そうだろ?リベラ。」


言い終わっても、私の目を捉えて離さないリニャーノ。



...私は思わず硬直してしまう。

さっきまであんな黙って背中をさすってくれてたのに

リベラ「え...?」

突然手のひらを返したような説教

少し理解に時間がかかる。


ユラス「え?じゃない。早く練習するぞ。魔力を早く復活させないと。」

リニャーノはそう言いながら立ち上がった。

そしてしゃがみこんだままの私に手をさし伸ばす。

ユラス「帰るんだろ?アリオンに。キリト殿の元に。」





リベラ「...!」




そう言われ、自然と目が見開いた。

そっか...

私落ち込んでる場合じゃないんだ...

アリオンに

帰らないと

だって








みんなに「帰ってくる」って約束したから...









リベラ「うん。」

私はリニャーノに微笑み返して頷いた。

リニャーノは私を励ましてくれた。

自分に関係ないことなのに

こんなにも親身になって助けてくれる...




私はリニャーノの手を取り、勢いよく立ち上がった。

リベラ「頑張ろっ」

私のその言葉に、リニャーノは、ああ。と言いながら微笑した。

リベラ「ありがとう。」


私がそう言って、リニャーノが照れくさそうにどういたしまして、と言った。









...瞬間。









リベラ「っーーーーー!?」

ユラス「リベラっ...?」



また、


あの感覚が蘇ってきた。



マイノのパンを食べた時のような

魔力が全身に行き渡るような感覚...!






突然膨大した私の気配に、リニャーノも気づいたようだった。

ユラス「リベラ...それは...。」


私は慌てて返した。

リベラ「これよっ...ラサゴベアが言っていた【異常な気配】ってやつ!!お昼にも1回感じたの!」

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時雨 - fruitさん» レス、ありがとうございます。完結するのを気長に待っていますので焦らず自分のペースで頑張ってください! (2018年3月18日 12時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 時雨さん» うわぁぁぁぁぁありがとうございます!!!とっても嬉しいです!!!最近はpart1の方を書き直していて...あまり更新できていませんが、必ず完結させるので、どうか応援よろしくお願いします!! (2018年3月18日 7時) (レス) id: 11b9204b96 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 物語構成やキャラクターの設定がとてもしっかりしていて読み易いです!ファンタジーのオリジナルで200話以上いくのは凄いと思います。自信を持ってください!応援してます(`・ω・)ь (2018年3月17日 21時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:fruit | 作成日時:2018年2月10日 1時

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