第268話 ページ32
リベラside
部屋に入ると、案の定マイノがいた。
彼女は私の顔を見るなり口を開いた。
マイノ「おっ!やっほー久しぶりだねぇ。今日は早めに終われたんだ。」
いつもと変わらない明るさ、さわやかさ。
彼女がセカンドシェフなら、きっと厨房も明るいことだろう。
私は彼女に負けないように答えた。
リベラ「お久しぶり!明日は午後日だから、早めに終わったの。この機会にゆっくり休みたくて。」
私がそう言うと、マイノはそっかそっかーと言った。
マイノ「ここんとこずっと遅かったもんね。帰ってきても疲れた顔してたし。ゆっくり休むのが1番だよ!」
彼女の元気はほんとうに力をくれる。
仕事終わりで疲れていることも忘れそうだ。
私がうん、と言うと、マイノが椅子から立ち上がった。
マイノ「お疲れ様コーヒーを淹れてくるよ。セカンドシェフの意地にかけて美味しいのをね!リベラは着替えときなっ。」
眩しい笑顔に目がくらみそうになる。
彼女の言葉を理解するのに時間がかかった。
リベラ「えっ...いやいいよ!!自分で淹れるよ!!マイノこそ疲れてるんだろうから休んどけば...」
マイノ「なにいってんの!シェフのコーヒーなんかなかなか飲めないんだから甘えときなさいってー」
マイノはそう言って私が言葉を返す隙も与えずに、そそくさと部屋を出ていってしまった。
太陽のような人がいなくなり、突然部屋が静かになる。
リベラ「あ...ありがとう...」
届くわけもない言葉をとりあえず呟いた。
ふぅ、と一呼吸置いたあと
私は自分の服を取り出し、制服から着替えた。
リベラ「マイノ...はやく帰ってこないかな。」
突然1人になり、なんかふわふわした気持ちで、1人でいることがもどかしい。
誰かの声を聞いていたい気分。
...いつからこんな寂しがり屋になったんだろ。
こないだキリトの声を散々聞いて、もう満たされたって思ってたのに
また聞きたくなっている。
早く魔力を復活させて
必ずラサゴベアとアルジャーノンたちに勝って
アリオンに戻りたい...。
自分が育ったところだからってだけじゃない
あの温かさ
やっぱりいい人達ばっかだな...。
久々に1人でゆっくり余裕を持つ時間が出来て
アリオンのことを思い出して
鼻の奥がツンとしてきた。
こみ上げてくるものを必死にこらえた。
キリト...
マナ...
ラフ...
ルナナ...
ミオ...
レナ...
みんな...
私は咄嗟に机の上にあるティッシュを取り、目頭に押し付けた。
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時雨 - fruitさん» レス、ありがとうございます。完結するのを気長に待っていますので焦らず自分のペースで頑張ってください！ (2018年3月18日 12時) (
レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 時雨さん» うわぁぁぁぁぁありがとうございます!!!とっても嬉しいです!!!最近はpart1の方を書き直していて...あまり更新できていませんが、必ず完結させるので、どうか応援よろしくお願いします!! (2018年3月18日 7時) (レス) id: 11b9204b96 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 物語構成やキャラクターの設定がとてもしっかりしていて読み易いです！ファンタジーのオリジナルで200話以上いくのは凄いと思います。自信を持ってください！応援してます(`・ω・)ь (2018年3月17日 21時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fruit | 作成日時：2018年2月10日 1時
