第260話 ページ24
リベラside
ユラス「なんだ心外だな。一刻も早く話したいんだと思っていたぞ。」
た...確かにそうだけど...
心の準備が出来てない!!
リベラ「いや...そうだけど...」
ユラス「いいぞ。ちょっとの間離れといてやるから。今から電話してこい。終わったら呼んでくれ。」
リベラ「え!?」
落ち着けない私には構わず、リニャーノ節を展開する。
ユラス「早くしろ。あんまり遅いとキリト殿も眠くなってしまうぞ。」
リベラ「ちょ...」
リニャーノは私の声に耳を傾ける気なんてまっさらない。
ユラス「せっかくの恋しい人との電話なんだ。連絡と言わず少し思い出話でもしてこい。私はいつまでも待っといてやるから。」
リベラ「でも」
ユラス「じゃあ後でな。電話が終わったら呼ぶんだぞ。」
リベラ「ねえ」
ユラス「せいぜい頑張るんだな。」
リベラ「リニャーノぉぉ...」
まったく介入する余地を与えてくれなかったリニャーノは
とうとうバサッと翼をはためかせて
遠くに行ってしまった...。
リベラ「で、電話ぁ...?」
私はポケットから携帯電話を取り出した。
しかし携帯電話を見つめるだけでどうも開けない。
どうしよう...
なんの心構えもしてなかった
この状態でキリトと話すなんてできるの...?
私はリニャーノの方を見つめる。
遠くにいすぎて、リニャーノの姿は小さいので何をしているかはわからない。
ただ、気をつかって私とキリトの会話を聞かないようにしてくれていることはわかる。
...電話、するしかないか...。
キリトは仕事があって寝るのが遅いが、リニャーノの言うように早くしないと寝てしまうかもしれない。
それにどの道いつかは連絡しなければならない。
もう...どうとでもなれーー!!!!!
私は携帯を開き、連絡先からキリトを選び、力強く押した。
リベラ「っ...!!!」
プルルルル...と、繋がったことを確認したあとすぐに耳に押し当てる。
リベラ「出るかな...。」
プルルルル...
プルルルル...
プルルルル...
なかなかキリトは出てこない。
リベラ「やっぱりもう寝ちゃったかな。」
鳴り続ける電子音が途切れることを待ち続ける。
プルルルル...
プルルルル...
カチャ
リベラ「っ...!!!」
ついに
連続的な機械音が途切れて
暖かくて懐かしくて
優しくて
...大好きな声が向こう側から聞こえてきた。
2人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
時雨 - fruitさん» レス、ありがとうございます。完結するのを気長に待っていますので焦らず自分のペースで頑張ってください! (2018年3月18日 12時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 時雨さん» うわぁぁぁぁぁありがとうございます!!!とっても嬉しいです!!!最近はpart1の方を書き直していて...あまり更新できていませんが、必ず完結させるので、どうか応援よろしくお願いします!! (2018年3月18日 7時) (レス) id: 11b9204b96 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 物語構成やキャラクターの設定がとてもしっかりしていて読み易いです!ファンタジーのオリジナルで200話以上いくのは凄いと思います。自信を持ってください!応援してます(`・ω・)ь (2018年3月17日 21時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:fruit | 作成日時:2018年2月10日 1時