第259話 ページ23
リベラside
私が大声でリニャーノに呼びかけると、ハッとしたような顔をした。
ユラス「ああ悪い...。キリト殿に連絡することについてだったな。ファナッカ城内は危ないが、ここならいいと思うぞ?リベラも話したいんだろう?連絡すればいいじゃないか。なんならここにキリト殿を連れてきてやってもいい。」
リニャーノが爆弾発言をした。
リベラ「ちょ...キリトここに連れてくるとか絶対やめてよ。危険極まりないんだから。それにアリオンを守ってもらわなくちゃ困るし」
私がそこまで言うと、リニャーノは手で私を制した。
ユラス「わかったわかった。冗談だ。それはともかく、キリト殿に連絡なんかできるのか?」
リニャーノがそう言ったので、私はそっと自分のポケットに触れた。
...よし。落としてない。
リベラ「ここに...アリオンを去る時にキリトから貰った携帯電話があるの。
国際通話も対応していて...この携帯からならキリトに繋がるわ。」
自信を持ってリニャーノにそう伝えると、彼女は再びニヤリと笑った。
ユラス「そういうことか...。」
リベラ「え?」
リニャーノが何に納得したのかわからない。
私は先を促した。
ユラス「お前はなんでここまで挫けずに頑張れるのかとずっと思っていたんだ。確かにアリオンを愛し守りたいという気持ちも強いかもしれないが、それだけじゃこんなに頑張れない。しかしそうか。キリト殿と繋がれる手段があるから、それがリベラを支えていたんだな。」
リニャーノはそう言って、また納得したように頷いた。
自信ありげな顔。
そんな彼女を横目に、私は思った。
ううん。
違う。
リニャーノには言わないけど
私を支えてくれているのは
船で荷物の中に見つけたあの手紙。
キリトを好きだと気づいたあの手紙。
肌身離さず持っているあの手紙が
1番の私の原動力。
ユラス「ん...?どうした?違ったか?」
下を向いてしばらく黙った私に、リニャーノはそう訊いた。
私は慌てて否定した。
怪しまれては心を読まれてしまう...。
リベラ「いや...私でもこの携帯が支えになってるって気づいてなかったから。なるほどと思って。」
リニャーノはそうか、と言って、んーっと体を伸ばした。
ユラス「んー....で?今からするのか?」
リベラ「い、今から!?」
ついでのように爆弾発言をしたリニャーノに私が驚くと、彼女は目を丸くした。
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時雨 - fruitさん» レス、ありがとうございます。完結するのを気長に待っていますので焦らず自分のペースで頑張ってください! (2018年3月18日 12時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 時雨さん» うわぁぁぁぁぁありがとうございます!!!とっても嬉しいです!!!最近はpart1の方を書き直していて...あまり更新できていませんが、必ず完結させるので、どうか応援よろしくお願いします!! (2018年3月18日 7時) (レス) id: 11b9204b96 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 物語構成やキャラクターの設定がとてもしっかりしていて読み易いです!ファンタジーのオリジナルで200話以上いくのは凄いと思います。自信を持ってください!応援してます(`・ω・)ь (2018年3月17日 21時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fruit | 作成日時:2018年2月10日 1時