第256話 ページ20
リベラside
男が言い終わったのを確認し、ラサゴベアは次の人を指名した。
ラサ「では、どうぞ。」
「私も炎の力をファナッカに取り入れたいです。ファナッカの発展にもなりますし、ますますこの星が安定しますでしょう。」
一人一人、意見を言っていく。
この会議に参加している人はみな、同じ意見のようだ。
ラサゴベアも特に反論することはなく、淡々と会議が進んでいく。
《アリオンの炎の力を光の力に組み込み、ファナッカを世界のトップにする》
そうすることで世界の平和、安定をはかる。
傍から聞けば筋の通った話だが...
許さない。
そんなことさせない。
炎の力はアリオンのもの。
ここで途絶えさせてたまるか...!
「あの。」
突然、先程の女性の声が聞こえた。
「我が国にはなんとも素晴らしい案ですが...キーピングが黙っているでしょうか。」
...!!!
イヤホン越しにも、部屋に緊張が走るのが伝わってきた。
ラサ「確かに...。この手のものに関しての実質の主催国はキーピングですからね。アルジャーノンもこの案には納得しないでしょう。」
うーん、と、悩む声が聞こえる。
ラサ「どうします?」
ラサゴベアがそう言うと、少し間を開けて、か細い声が聞こえてくる。
聞き取りずらい、老人の声。
「...表向きには地球幽閉案を執行し、こちらで内密にアリオンの力を手に入れる他ないでしょう。」
ラサ「ふっ...」
みんなが、息を呑む音がする。
そんなこと、会議室にいる全員が、わかっていた。
わかっていたけど、中々言えるものではない。
キーピングに内密に行うことがどんなにリスクを犯すか。
しかしもし成功すれば、キーピングなど怖くない。
ラサ「恐ろしい以外のなんでもありませんね。リスクが高すぎる。もしアルジャーノンにこのことがバレたら潰されるでしょう。魔力もうちと同等でしょうしね。」
会議室にいる全員が同感する。
ファナッカの魔力はラサゴベアと同等...
魔力は生まれつき能力が高い者と、炎の力を除いて、その国の発展度に比例して強くなる。
キーピングはさほど大きな国ではない。
しかし、ラサゴベアと同等の力を持つということは...
アルジャーノンはさほどの能力を持っているということだ。
リベラ「っ...」
体に力が入る。
いつかアルジャーノンと戦うことにはなる。
リニャーノの時のような、おふざけなど通用しない。
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時雨 - fruitさん» レス、ありがとうございます。完結するのを気長に待っていますので焦らず自分のペースで頑張ってください! (2018年3月18日 12時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 時雨さん» うわぁぁぁぁぁありがとうございます!!!とっても嬉しいです!!!最近はpart1の方を書き直していて...あまり更新できていませんが、必ず完結させるので、どうか応援よろしくお願いします!! (2018年3月18日 7時) (レス) id: 11b9204b96 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 物語構成やキャラクターの設定がとてもしっかりしていて読み易いです!ファンタジーのオリジナルで200話以上いくのは凄いと思います。自信を持ってください!応援してます(`・ω・)ь (2018年3月17日 21時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fruit | 作成日時:2018年2月10日 1時