検索窓
今日:20 hit、昨日:0 hit、合計:15,972 hit

第249話 ページ13

リベラside


リベラ「...本当に来た。」

リニャーノに魔力の訓練をお願いした次の日、まだあれは冗談だったんじゃないかという疑いがあったものの、一応バルコニーで待ってみた。


すると、数分で本当にリニャーノは翼をはためかせてバルコニーにやって来た。


リニャーノは到着してすぐ、昨日のように「気配がいつ気づかれるかわからん。」と言って、半ば強引に私を抱えあげ、柵から飛び降りた。


夜景を見ながら飛びながら、やっとコメントできる余裕ができて、ふと「本当に来た。」と呟いたのだ。


ぼそっと言ったその声は、リニャーノの耳に入っていた。

ユラス「来ると言ったんだ。来ない方がおかしいだろう。」


昨日だけじゃ、魔力を復活させる訓練をするなんて実感は到底湧かなかった。


ただ、待ち人が数分で来て、大空を飛んでいる今、自分は魔力に関わっていくということ意識せざるえない。


こうなったらいち早く復活させて、裏clockを阻止させてやる...!





それからしばらく経つと、昨日と同じ場所に降り立った。

リニャーノは私を降ろすと、私からかなり離れたところに立った。


何してるんだろう...





遠くから、リニャーノがおおいと呼びかける。

ユラス「とりあえずお前の状態を知りたい。これだけ離れているから、安心しろ。今からどこに向かってでもいいから、魔力を出そうとしてみろ。」

珍しく大声を出すリニャーノの指示を理解した私は、わかったー!と、大声で返した。

そして、リニャーノと直角の方向に向かって、魔力を出そうとする。

確か私たちが持つ炎の魔力は、他国王族と違って、拳を握って火を出す工程を必要としない。






...幼い頃の感覚を思い出しながら、体に力を込めた。

集中するため、静かに目を閉じて、腕を突き出す。


魔力を出す...魔力を出す...


リベラ「っ...!」

ユラス「あまり固く考えるな!手にエネルギーを集める感じをイメージしてみろ」

リニャーノからヘルプが出される。

手から魔力が出るのをイメージしながら、もう一度集中する。


リベラ「っ...」







パンッパンッ

ユラス「はい、もういいぞ。」

リベラ「...はぁ、はぁ」


リニャーノの手を叩く音と共に、緊張の糸が切れる。

随分集中していたせいか、息が乱れた。


リニャーノは私に近づきながら言った。

ユラス「やはりお前自身ではまだコントロールできないのだな。」

第250話→←第248話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:王女様 , 執事 , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

時雨 - fruitさん» レス、ありがとうございます。完結するのを気長に待っていますので焦らず自分のペースで頑張ってください! (2018年3月18日 12時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 時雨さん» うわぁぁぁぁぁありがとうございます!!!とっても嬉しいです!!!最近はpart1の方を書き直していて...あまり更新できていませんが、必ず完結させるので、どうか応援よろしくお願いします!! (2018年3月18日 7時) (レス) id: 11b9204b96 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 物語構成やキャラクターの設定がとてもしっかりしていて読み易いです!ファンタジーのオリジナルで200話以上いくのは凄いと思います。自信を持ってください!応援してます(`・ω・)ь (2018年3月17日 21時) (レス) id: cfbfe7e2cd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:fruit | 作成日時:2018年2月10日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。