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第82話 ページ43

リベラside

マナ「早くしましょう!記憶を戻したいのではないのですか?」

リベラ「あなたが今からすぐに私に呪文のカードを渡してここから離れてくれたら実行するわよ!」

マナ「嫌です!」

リベラ「じゃあ実行しないわよ。」

マナ「嫌です!」

リベラ「だったらおとなしく指示に従いなさい!」

マナ「いーやーでーすー!」

リベラ「2歳児かぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

マナ「15歳です!」


そこまでで私たちの喧嘩はとまった。

返す言葉も見つからない。

馬鹿だ。この妹は。

マナと睨み合っていると、キリトが間に入って言った。

キリト「マナ様は私が全力でお守りします。早く実行しましょう。」

マナ「そうですよ!」

リベラ「・・・」

納得出来ない。

それでも危険なことに変わりはない。

私は押し黙った。


すると、キリトは私の顔を覗きこんだ。

キリト「大丈夫ですよ。」


彼の優しい笑顔。

私がこれに耐えられるわけがない。

ぼそっと、負けを認めた。

リベラ「・・・分かったわよ。」

マナ「ありがとうございます!」

嬉々とした顔でマナは笑う。


リベラ「マナ、呪文を。」

マナ「はい、これを唱えろとのことです。」


マナから受け取ったカードには、「リベラへ、リニャーノより」と書いてあった。


意外と律儀なのね。

カードを裏返すと、そこには呪文が書いてあった。

リベラ「これを唱えるのね・・・。」


見たことのない字。

でも、何故か読める。

スラスラと頭に入ってきて、一度読んだだけで覚えることができた。

決して私の能力が高いからではない。

この呪文自体が、すぐに覚えさせるような力を持っている。

私の中に流れる魔力の血が故か...


そんなことは認めたくなくて、私はぶんぶんと頭をふった。

集中、集中。

一呼吸おいて、姿勢を整えた。


リベラ「・・・行くわよ。」


そう言うと、みんなが頷いた。


よし。


スゥ・・・と息を吸う。


リベラ「この星に眠る魔力たち、今こそ力を放たれよ。我が忘れし記憶をその手で戻されん・・・クロステス・フリノット・カティバ・ガリノス。ゾランニ・ザイック・エラストーソ・・・!」


全てを唱え、ぎゅっと目をつぶる



3秒ほど経ってから、一瞬だけ私を強い風が包んだ。



・・・





!!!!!!



リベラ「っ・・・」




記憶は風に乗って運ばれてきた。


一気に脳内に蘇る


そして、知りたくなかった事実も知ってしまった。

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fruit(プロフ) - アリスティーナさん» 嬉しいコメントありがとうございます!!こんな昔の作品を掘り起こして頂いて、しかもそんな素敵なお言葉ありがたい限りです...少しずつ暇を見つけながらまだまだ修正していく予定ですので、もっと上手くかけるよう頑張ります。コメントありがとうございました! (2021年6月1日 17時) (レス) id: 9e79a81734 (このIDを非表示/違反報告)
アリスティーナ(プロフ) - 面白いです!!!!書き方教えて頂きたいくらいです!! (2021年5月31日 12時) (レス) id: c1ac6cc63c (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - あいさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません...!とても嬉しいお言葉、本当にありがとうございます!少しずつ直しておりますので、もっと素敵なお話にできるよう頑張りたいと思っております。どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 素敵な話ですね (2021年1月19日 17時) (レス) id: 1883dbefc1 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 月夜桜さん» おおーーありがとうございます!とても嬉しいです!! (2018年1月14日 19時) (レス) id: 1c29b9fd37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:fruit | 作成日時:2016年8月11日 0時

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