第60話 ページ20
リベラside
「ありがとうございます。」
キリトは至近距離でニッコリと笑う。
「っ...」
やっぱりイケメンだ。
少しドキっとする。
...これは女子みんなだろう。
決して私だけではないはずだ。
そろそろ離れてくれないかと思っていると、その距離のままキリトが口を開いた。
「で、隠していることとは？」
「え・・・今？」
「今です。」
「ちょ、ちかい」
「今です。」
もう吐息がかかるぐらいの距離だ。
顔が熱い。
顔が赤くなってる。きっと。
早く終わらせたいがために、私は勇気を出して言った。
「・・・ラサゴベアに・・・キス、されたのよ」
「ファーストですか。」
「うるさいわね！ラサゴベアと同じこと言わないで！」
「私は彼とは違います。それがファーストキスであることを私は知っています。」
「じゃあいちいち聞かないでよ!!」
私が目をつぶりながら必死に言う。
キリトはハァとため息をついて、私から離れた。
ちょっと寂し・・・くない！！ぜんぜん！！
彼は案の定、呆れた顔をした。
「そんなこと黙ってたんですか？」
「そう言われると思って言いたくなかったの！」
「そういう意味じゃありません。大して気にしなくていいってことですよ。」
「はぁ...?」
私は顔を歪めた。
彼は微笑を浮かべながら言う。
「消毒できますよ。」
「アルコールごときで済ませようと思ってるの？」
私がそう言うと、キリトは至って真面目な顔をして言った。
「違います。好きな人にキスしてもらって上書きすればいいんです。」
「簡単に言いやがって・・・」
「好きな人いるんですね。」
「は？」
私は硬直する。
言ってる意味がわからない。
「キスしてほしいと思う、思い当たる人がいらっしゃるんでしょう？」
「おい・・・」
私は気づいた。
こいつは
「ミオ様ですか？」
「さっきから楽しんでるでしょ。」
私をいじっている。
「お気付きですか。やはり鋭いですね。」
私は椅子から勢いよく立ち上がった。
「やっぱり言わなきゃよかった！」
「申し訳ありません。何かお言葉をかければいいですか？」
「そうね!!!」
もう頭にきていた。
反射的にそうね、と返事すると
キリトが突然ぐっと顔を近づけてきた。
「私はいつでもリベラ様が1番ですよ。」
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fruit(プロフ) - アリスティーナさん» 嬉しいコメントありがとうございます!!こんな昔の作品を掘り起こして頂いて、しかもそんな素敵なお言葉ありがたい限りです...少しずつ暇を見つけながらまだまだ修正していく予定ですので、もっと上手くかけるよう頑張ります。コメントありがとうございました! (2021年6月1日 17時) (
レス) id: 9e79a81734 (このIDを非表示/違反報告)
アリスティーナ(プロフ) - 面白いです！！！！書き方教えて頂きたいくらいです！！ (2021年5月31日 12時) (レス) id: c1ac6cc63c (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - あいさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません...!とても嬉しいお言葉、本当にありがとうございます!少しずつ直しておりますので、もっと素敵なお話にできるよう頑張りたいと思っております。どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 素敵な話ですね (2021年1月19日 17時) (レス) id: 1883dbefc1 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 月夜桜さん» おおーーありがとうございます！とても嬉しいです!! (2018年1月14日 19時) (レス) id: 1c29b9fd37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fruit | 作成日時：2016年8月11日 0時
