どうせ今だけ【月島蛍】 (ページ49)

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菅原side

ーー遡ること数日前。

Aが月島のことを好きだと自覚して俺の教室に来てくれたあとの日のこと。

菅原「月島」

月島「？なんですか」

菅原「後ででいいから、Aの手握ってやれ」

月島「は！？……嫌ですけど」

菅原「じゃあ俺がAのことオトす。残念ながらAに対しての気持ちなら俺は負けない」

月島「……分かりました。けど、よくそこまでしますよね」

菅原「まあな…ほんとは俺がAと付き合いたいけどな」

月島のあの嘲笑う顔を忘れることなんかできない。俺の方が1枚上手だったな、みたいな。

あの時なんでAはあいつのことが好きなんだろうとも思ったし、なんで俺はこんな奴にアドバイスしてんだろうとも思った。

あの後おもむろにAの方にふらっと寄った月島とAのやり取りを見ていた。

Aなんか月島に話しかけられただけで顔が赤くなっていた。俺が話しかけた時にはあんな風になってなかったのに。

手を握られたときなんかあいつが恋人繋ぎなんてもんするからAがショートしそうになってたし。

菅原「……」

田中「ちょスガさん！？ボトル強く掴みすぎです！！溢れてる！」

恋人繋ぎは恋人になってないならするもんじゃねぇべ！！