どうせ今だけ【月島蛍】 (ページ44)

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自分の気持ちに気づいたはいいものの、言うタイミングが分からない。言える！と思うときは何回かあるのだが、チキるせいで言えずじまいだ。

ただ、ここで菅原先輩に手伝ってもらうと申し訳ないし、とんだ迷惑なので自力でいきたいところ。

意識すればするほど前どういう対応をしていたのか分からなくなって頭が混乱する。

でも言わなきゃ月島にも迷惑だ。頭の中で何度も予行練習をしているが、頭の中でしたところで変わらないなんてことは分かっている。

そんなことを考えていると、休憩の笛がなった。今だ！

「つ、きしま」

自分が思っていたよりも小さい声が出てきてびっくりする。月島はメガネをとってタオルで汗を拭いていた。

月島「なに？……待って言わないで。帰りにして」

「あ…うん」

月島は私が今から何を話題をするのか分かったような顔をして、止めてきた。

そっか、帰りがあるのか。焦って今言おうとしていた。

休憩が終わってみんなコートに戻っていく。間髪を入れずにボールが飛び交う。その間に空になったボトルを探して入れ直す。

烏養「レシーブ練習するぞー1人3分なー」

清水先輩が台などを準備している間に私は体育倉庫からストップウォッチを探して清水先輩に渡す。私はノートを取り出して何回失敗したか数える。

そんなこんなで忙しくしていたらあっという間に部活が終わる時間になった。