陸ノ恋 ページ10
・
「…ただ今戻りました、師範。」
「ああ。」
たったそれだけの短いやり取りを経て、フラフラとした足取りで自室に下がろうと…
「…待て」
びくり、と私の肩がはねる。
「はっ…はい……なんでしょう？」
相変わらず感情の読めない目だ。
瑠璃色の目に私が映っている。
「怪我は、ないか」
「…ないです」
あまりにもあっけらかんとした質問に驚きつつ、小さく胸を撫で下ろす。
「あまり無理をするな。任務ばかりで休んでいないだろう？」
気付いていたんですね、その言葉をすんでで飲み込みニコリと笑いかける。
「…一人でも多く、救えればそれが私にとっての安息ですから。」
嘘だ、私は嘘吐きだ。
本当は違う。
あの人の事を考えたくないから。
思い出したくもないアレを、呼び起こしたくないから。
「そうか」
「お気遣いありがとうございます。」
それ以上、師範は何も言わなかった。
部屋に戻り、速い鼓動を刻む心臓のあたりを抑える。
「…はっ」
情けない
「…ふふ」
惨め
「…ははは」
臆病者
「…あはは…はは……」
＿＿＿＿馬鹿みたい。
音は無く、心がひび割れていくの。
また、失う。
「…傷付くの、何回目だっけ」
期待しては絶望し、
希望を抱いてはどん底へ突き落とされる
「…もう解放してよ」
尽きぬこのどす黒い感情から誰か……
「助けて……」
その声すら、虚空に虚しく消えていった。
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廣岡唯 - 頑張れよ (11月6日 8時) (
レス) @page4 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
睡眠第一主義者 - 最近見始めたんですが一話見ただけで惹かれました!!これからも頑張ってください!!!! (2021年12月30日 15時) (レス) @page9 id: 3b9fac618b (このIDを非表示/違反報告)
茶々@低浮上気味(プロフ) - まっひーさん» 漫画は描いていません。そして何度も言いますがうらつくにおいてのチャット行為は本来であれば禁止されています。今回は事を荒立てぬよう取った処置に過ぎません。なのでこれからは返信致しませんのでご理解頂けますようお願い申し上げます。 (2021年11月30日 20時) (レス) id: f178ceaa14 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - ありがとうございます。作品面白かったです。続きが早く読みたい (2021年11月30日 20時) (レス) id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
茶々@低浮上気味(プロフ) - まっひーさん» ありがとうございます。この作品をこれからも楽しんで読んで下さいませ。コメントを控えろ、と申し上げている訳ではありませんので勘違いなさらぬよう。コメントは励みになり嬉しいです。むしろじゃんじゃん投稿して下さい。 (2021年11月30日 20時) (レス) id: f178ceaa14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶々 | 作成日時：2020年7月8日 22時
