四話:ヒミツ ページ5
・
しぶしぶその他大勢を連れて茶屋に行くことになった。
「なァ、Aも視えんのか？」
音柱様が手を胸のあたりで垂らして幽霊を暗示するポーズを取りながら私を見た
「視えますよ？バッチリと。…まぁ、普段は視えませんけど。」
「それじゃちぐはぐじゃねぇか」
「正確には
師範が補足する。
「そういうことです。」
師範の見透かすような目が嫌で、目を逸らしながら返事する
「その眼帯に意味があったんだなァ。てっきり宇髄と同じ厨二かと思ったぜェ」
「…だとしたら宇髄の同族嫌悪が発動しているだろう、不死川」
「だなァ。」
不死川さんは伊黒さんの言葉から答えを得てすっきりしたように言った
「…てか、お前も祓えんの？」
「幽霊をですか？」
「ああ」
「祓う…祓うことは実質不可能ですよ。」
「霊感強い系ってことか？」
「ちょっと違いますね。
「触る…？幽霊をか？」
「普段から私は霊力…うーん、説明が難しいですけど。強いて言うなら師範が霊力を用いて霊を祓うのと同じ原理で、私も霊力を使って
「俺ぐらいの霊媒師でも出来ない芸当だな。」
「へーぇ、太刀川でもできないことなんてあるんだな」
「あるわ、フツーに。」
音柱様とのやり取りはいつの間にか師範とのやり取りへ変わっていた。
話したくないことは何とか避けられたようだ。
ふと、甦る過去の記憶。
�燹押押押押�＿＿＿＿！��
失って、この世で一番愛していた人を＿＿＿＿された日。
「……」
もし、あのとき、師範がいなかったら、きっと、私は＿＿＿＿＿＿＿
「何を呆けている幽玄」
ハッと顔を上げればもうそこは茶屋だった。
「……ぁ、、何でもないですよ、蛇柱様」
ヘラヘラと誰かを真似た私らしさのカケラもない笑顔を貼り付けながら答える
「…腹の底が見えん奴だ」
ふん、と鼻を鳴らされ視線が離れる
「……今日は師範の奢りですよ。早く注文しましょう？おっちゃん、私あんみつ白玉ぜんざいとおはぎ、どら焼き三つずつで！」
「あっ…てめぇ……」
こんにゃろ、的な顔をする師範を横目に
「俺もおんなじやつで頼むわァ」
「おっ？太刀川、やけに気前いーじゃねぇか！」
蛇柱様は馬鹿みたいに注文する私達を呆れた目で見ていた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 300人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
KAGRA(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年4月23日 1時) (
レス) @page11 id: 254265f49a (このIDを非表示/違反報告)
琥珀恋歌(プロフ) - すごく面白いです！更新はもうなさらないのでしょうか？ (2021年5月23日 23時) (レス) id: 7cd883aad7 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。待ってます。 (2020年8月8日 18時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - え、面白すぎて家族の前でにやけてしまった！コレからも無理せず頑張ってください！応援してます！ (2020年7月20日 21時) (レス) id: d57c63684a (このIDを非表示/違反報告)
セラヲタなごちん - いやぁ…良いですね…！もう、こういうヤツだーーーい好きです！面白いの極みですね！頑張ってください！ (2020年7月5日 11時) (レス) id: bd53d4e57a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：茶々 x他1人 | 作成日時：2020年6月20日 15時
