玄弥『妹』、風柱を嫌う。【鬼滅の刃】 (ページ2)

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壱ノ型ページ2

「玄弥、私はもう、『あの人』とは兄妹じゃない。」

「なんでだよ、A！兄ちゃんは兄ちゃんだろ！？違うのか！？」

「ねぇ、玄弥まで私から『兄妹』を奪うの…？」

「……ッずりぃ！俺は…俺だけでも…ああぁ、俺はどうすればいいんだよ…ッ！！」

木を殴る玄弥。

それを私はあえて止めなかった。

「双子の私と私達を捨てた『あの人』、どっちを選ぶの？」

「そんなの…！命よりも大事な二人を選べっかよ…！Aは俺の双子の妹だ！でも！兄ちゃんも兄ちゃんなんだよ！！」

「…そう。私は必ず、戻って来る。最終選別でまた会おうね。」

「A…！待て……」

玄弥の身体から途端に力か抜け、それを愛しそうに抱えるA。

「決意は…固いのだな…」

数珠を鳴らす大柄の男はAに問いかけた。

「誰にもこの決意を止められない…いや、止めさせない(・・・・・・)。玄弥をどうか、よろしくお願いします。」

「何故、眠らせた？」

Aの手元を見て言った。

「しのぶさんが作ってくれた、即効性の眠り薬です。きっと玄弥は、認めてくれないし離してくれないでしょうから。」

開かれた手に乗っていたのは小さくて細い針。

「気をつけなさい。私も玄弥もここで待っている。」

Aは一度目を伏せ、開く。

「はい、必ず鬼殺隊に入れるよう頑張ります。」

Aは一礼し、旅立っていった。