ぷろろーぐ ページ1
今でも鮮やかに脳裏へ蘇る。
輝石のはめ込まれた特徴的な額当て、
月光になびく白銀髪、
赤と朱の混ざったような瞳。
「A…」
弱々しく私の手を握る姉さん。
「姉さん…ッ!姉さん…ッ!」
傷口はかなり深く、手で押さえているのにも関わらずに血はとめどなく流れていく。
「生…きて……」
それを最期にして、姉さんは事切れた。
「あああああああ!どうしてなの!今まで真っ当に生きてきたじゃない!!」
私の悲鳴が夜空に言霊する。
冷たくなっていく姉の手を握り、その『死』という現実を受け入れまいと首を振った。
駄々をこねる、幼子のように。
なんで、なんで、なんで、なんで!
ささやかな幸せを甘受してきただけじゃない!
貧しかった、でも、それでも姉さんと一緒に居られればそれでよかった。
それさえも理不尽に奪われるの?
あの忌々しい男のせいで…!!
絶対に見つけてやる。
絶対に復讐してやる。
絶対に殺してやる。
必ず私は、お前を見つけ出す。
12になったばかりの最悪の誕生日の夜
私は復讐を誓った。
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わかめ(プロフ) - 続きが気になるー!! (2020年7月25日 20時) (レス) id: 1d4ed2cded (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茶々 | 作成日時:2020年6月22日 18時