幼なじみなんて嫌だ！！

#12 ページ12

見てしまった…




たまたまやってん。ほんまにたまたま。




ちょっと暇やからふらふらしてようかなって思ったら智くんと女の子が見えて




突然キスをした




あっという間の出来事で




ショックすぎて




涙も出えへんかった




あの子、確か駒井さんって名字やった




ちっちゃくて可愛くてちょっと抜けてて




そんなところが男子に人気やって前に芽生が話してた




前に智くんが言ってた好きな人の条件とぴったり合ってるやん




智くんが戻ってきてもそっけない態度しか出来ひんくて




応援団の衣装に着替えて応援団のみんなの場所へ




可愛い衣装も今の私が着たら台無しなんてもんやなくて




智くんのほうを見ないようにパフォーマンスを終えた




？:Aちゃん、お疲れ！！




貴:小瀧くん…




応援団で仲良くなった隣のクラスの小瀧くん




彼もなかなかのイケメンでモテモテらしい




望:元気ないやん、なんかあった？




貴:ううん。なんでもない




望:ちょっと来て




貴:え、ちょっ…




小瀧くんに腕を引かれて人目の少ないところに連れてこられた





望:なんかあったんやろ？俺、頼りないかもしれへんけど相談くらいなら聞いてあげられるで？




貴:…ほんまに、大丈夫やから…




望:大丈夫なんやったらなんで涙目になってるん？




小瀧くんに涙目になってることに気付かされると涙が溢れてきた…




貴:っ…ごめん…




泣き始めてしまうとふわっと小瀧くんの匂いに包まれた





智くんではないけどどこか安心してしまって




しばらく泣き続けてしまった

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