大毅くん→先生

#15 ページ15

智:A、行こっ！




貴:う、うん！




遥奈の神ちゃんが好き発言を聞いて私は少し申し訳ない気持ちになった




貴:今日はどこ行くの？




智:んー、公園行こ！




貴:たまにはいいね




10月の今は暑いような寒いような微妙な気候




そんな中公園のベンチに座った




智:今日はな、話があんねん




貴:ん？




智:…俺達、別れよ




貴:へ？




神ちゃんから出た言葉が私の心を突き刺した




貴:…私のこと好きじゃなくなったの？




智:ちゃう。今でも大好きやで。




貴:じゃあなんで…




智:A、俺以外に好きな人おるんやろ？




貴:…




智:付き合いはじめた時から気づいててん。




じゃあずっと気づいてた上で付き合ってくれてたってこと？




智:これからは友達として仲良くしてこうや。




貴:…ごめんね、神ちゃん。




智:なんで謝んねん。




貴:最初はね…神ちゃんと付き合えばその人のこと忘れられると思ってた…




智:でももっと好きになったんやろ？北海道に行って。




貴:なんで…




智:そんなん見てたらわかるわ。重岡先生やろ？好きな人。




貴:でも先生やから我慢しないといけない…




智:ええやん、別に。先生と生徒とかバレないようにしたらええ話やもん。




貴:神ちゃん…




智:そんな顔せんといて。別れられなくなるやん。




貴:うん…




智:最後に一つだけお願い聞いてもらってもええ？




貴:なに？




智:ハグ…してもええ？




貴:…いいよ




ふわっと神ちゃんの香りに包まれると神ちゃんの鼻をすする音がする




智:…ありがとう。付き合ってくれて。




貴:…うん。こちらこそありがとう。




私も泣きそうになったけど泣かなかった




その日から私と神ちゃんは友達に戻った

#16→←#14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す