竜胆色の瞳孔 ページ19
「！！…ぁ、」
喉から小さな声が漏れたが、それ以上は出てこなかった。
目の前に広がる焼け焦げた壁に目を奪われた。
その奥にはあの一瞬見えた絵の痕跡。
ピンク色の絵具が見えた。
でも、ほとんど、真っ黒になっちまった。
(おれの火で、)
あ、あ、と言いながら
だだっと逃げたさっきの２人の足音。
周りの空気も凍ってるのを感じながら、
呆然としてたその時だった。
「ッ！！？」
ガアン！と頭が床にたたきつけられた。
目を後ろにやって、睨むとそこには、
１６番隊隊長、イゾウってやつが、
見たこともねェぐらい怒りながらそこにいた。
その怒りの目に思わず怯んだ。
「てめェ…！！過ぎたマネしやがって…！！！」
「ッ、！」
この感じは、武装色だ、
頭の後ろに銃口を突きつけられた。
「オヤジとの勝負は結果も明白、好きにしろ、だがな…！！この絵を燃やしちまうってのは、やったらいけねェことだぜ...！！｣
ギリッと真っ赤な唇の間で歯を噛み締めたそいつに白ひげの船員たちが戸惑いの声を上げた。
｢イゾウ隊長、！なにすんだよ！！｣
｢今のはそいつのせいじゃ、｣
｢でも、絵を燃やしたとなっちゃァ、｣
｢A、頑張って描いてたのに...！｣
｢...、！｣
A。
そいつが誰かは知らねェが、
どうやらこれは、燃やしちまったら、
いけねェもんだったらしい。
｢Aが宴の余興にやった、おれの舞いに感動したって言って描いてくれた力作だ...！一体どう落とし前つけてくれんだ、�牴亰��瓠�！｣
｢イゾウ落ち着け！！｣
｢火拳の奴もわざとじゃねェんだから！｣
｢でもアイツ、確かに尖った奴だしなァ、｣
｢ここまできたらオヤジもなんて言うか、｣
｢一番はAだろ、｣
｢自分の絵がこんなになっちゃァ、一体ェどんな顔するか、｣
｢...！！、｣
この船に来て感じた初めての感情に
奥歯を噛み締めたその時だった。
｢なにみんな騒いでんの？｣
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Kanae(プロフ) - 珠莉さん» 書き方や自分のお気に入りの言葉回しに注目して頂けたり、共鳴してくださった時が1番嬉しいです.......ありがとうございます。またゆるゆると戻ってきましたので、是非今後もゆっくりとよろしくお願いします (2020年1月30日 3時) (
レス) id: 5290a66d68 (このIDを非表示/違反報告)
Kanae(プロフ) - ヴィジリアさん» わああ嬉しいです、此度の作品は何十年かかるんだと本気で懸念しつつマイペースに書いていきます.......（笑） (2020年1月30日 3時) (レス) id: 5290a66d68 (このIDを非表示/違反報告)
Kanae(プロフ) - いささん» お待たせしすぎてしまい、申し訳ない思いを通り過ぎもはや自分に対する呆れの感情でいっぱいです、（笑）気付いたら2年が経ってしまっていました.......。またゆっくり更新し始めると思.......願います！ (2020年1月30日 3時) (レス) id: 5290a66d68 (このIDを非表示/違反報告)
珠莉(プロフ) - Kamaeさんの言葉の持っていき方、表し方がほんとに好きで前作何周もしてます！！今作もすごく物語に引き込まれます…！！大好きです！続きいつまでも待ってます！無理せず頑張ってください！！！！ (2018年7月26日 11時) (レス) id: bd338d9f04 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィジリア(プロフ) - 前作から引き続き読んでいる者です！今回のお話もとても面白いです。更新、待っていますね！ (2018年6月23日 18時) (レス) id: 93a99db6fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kanae | 作成日時：2017年6月25日 11時
