ずっと【短編集】

女の子の日__ skt ページ5

月に1度来る女の子の日。約1週間生理痛という名の拷問に耐えなければならないからわたしは女の子の日が大嫌いだ。
特にわたしは腹痛が酷く、夜眠れないなんてことは最早あるあるで、現在進行形でその拷問によって眠れずにいる。

いつもなら彼氏である坂田くんがお腹を撫でてわたしが眠れるまでお話をしてケアをしてくれるのだが今はその坂田くんがわたしの隣で爆睡中。気持ちよさそうに寝ているから起こすことなんて到底できない。

どうしよう、明日朝早いのに、眠れなかったら起きれないかもしれない。どうしよう。お薬を飲んだ方がいいかな、でもお薬は耐性ついちゃうからあんまり飲みたくない、でも痛い涙が出てしまうくらいには痛い、どうしたらいいの

「んん………どしたん…？泣いとるの…？」

「え、あ、ごめんねお布団の上でガサゴソうるさかった？起こしちゃってごめん、っ何にもないからゆっくり寝てていいよ、」

「なんにもないって嘘やろ、なんで隠すん」

どうして嘘って分かっちゃうんだろう、いつもいつも生理中は迷惑かけてばかりいるから今日くらいは迷惑かけたくなかったのに、

「……女の子の日が来てて、いつもみたいに坂田くんに、お腹撫でて、わたしが寝付くまで、お話して欲しかったんだけどっ、坂田くんきもちよさそーに寝てるから、起こしたくなくて、」

痛みと坂田くんを起こしてしまったという罪悪感から涙が止まらなくて、若干つっかえながらも思ってたことを伝えた。これを聞いて坂田くんはどう思うのだろうか。わたしのことを嫌いになってしまうのだろうか、生理痛くらい泣かずに我慢しろとでも思うだろうか、
女の子の日特有の情緒不安定が相まって精神状態は最悪。本当にごめんなさい。

「はぁ……あのなぁ、」

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