説教と慰め ページ11
菅原side
知らされた事実は
決して俺にとっていい知らせではなかった
ずっと絶望的な表情の月島
あいつがイジメにあっているのは何となく噂が回ってきた
でも
菅「なんで、月島が謝るんだ?」
お前のせいじゃない…
月「だって…僕のっ!僕のせいで…っ!」
違うだろ
月「僕がっ…あんなこと、自 殺なんてしなければっ…
Aのこと、もっとちゃんと見てあげてれば…
Aのこと…好きにならなければ」
パァンッ!!!!
そこまで月島が言い終わると
俺は月島の頬を叩いた
こいつが喋る度
ふつふつと怒りが湧いてくる
今にも沸騰しそうな感情に水を入れながら
1つずつ
赤子に聞かせるように言い聞かせた
菅「よくもそんなことが言えるな…
Aの気持ちを独り占めしといて
Aのこと独り占めしといて…
好きにならなければ?
じゃあ俺はどうなるんだよ
ずっと好きで好きで好きで、それでもあいつの想いの強さに負けて
お前に負けて
引いた俺はどうなるんだ!?
そんなに俺を惨めにして
お前と両想いのあいつは…Aは…
もっと惨めだぞ…
だから、好きにならなければなんて言うな
あいつを好きになったからにはあいつに捨てられるまで尽くせ!!!!
今回のことは誰のせいでもない
仕方なかったんだ
お前があいつの立場だったとしてもAと同じことしてただろ?
一緒なんだよ
だから、事故のことをじぶんのせいだとせめるな
その時間はあいつのために使え!
まだAは死んでないんだ
なら、今思ってることは俺らなんかに出すな
全部、あいつが目覚めて、一番に言ってやれ…
そしたら、あいつの目の前でお前をぶん殴ってやるべ!」
言いたいことは言った…
いや、違う
ほんとに心の底の
俺の醜い部分だけを包み隠して
でも月島は目を見開いたま素直に聞き
迷いを払った様子で頷いた
菅「分かったら行ってこい」
その言葉と共に背中を押して見送った
最後にアイツ「ありがとうございます」
なんて言いやがった…
やめろよ
本当は俺
「そんなこと言うなら、俺にくれよ」
そう心から思ってしまったんだからな…
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作者名:紅葉 | 作成日時:2017年1月22日 9時