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北人、慎、瑠唯くん、健太くん ページ9

* ゆきや(・・・) 6才 *





「 ほら樹、戻ってきたよ 」

「 ・・・ 」

「 んな顔してたらゆきや(・・・)が心配するって 」



ボクが食堂に戻ったら、いつきが北人と慎に挟まれてた


肘でグイグイつつかれてる


いつものおふざけかな?


でもいつきはつまらなそうなの



「 いつき? 」

「 ・・・おばあと何してた? 」

「 えっと、ね、お皿あらうの、おてつだい 」

「 ふぅ〜ん。 海青、食べたの? 」

「 うん、おいしって・・・ 」



あっ!



「 あ〜あ。バカだね、ゆきや(・・・)

「 ほくと? 」

「 ごまかすならもっと上手くやんないと 」

「 まこと? 」



なんで、みんな知ってるの?

ボク、おばあとのヒミツにしてたのに・・・



「 はい、はい、俺達が見てた♪ 」×2

「 ごめんね、ゆきや(・・・)ちゃん。 二人はごまかせねーんよ 」



おばあが手をあわせてゴメンナサイしてる


その後ろで瑠唯くんと健太くんがピースサイン


三人はミナミノシマでヒロさんに助けられたって


だからとても仲がいい


みんながホントウのカゾクみたいって言うの


ボクはカゾクを知らないからよくわかんないや



ゆきや(・・・)は優しいね

  意地悪した海青におにぎり持ってくなんてさー 」

「 俺らならいい気味って思うよ。なっ、健太 」



・・・そうなの?



「 ボク、自分がご飯ぬきだとカナシクなっちゃうから
 
  きっとかいせもそうだと思ったの 」



く――――っ!!



あっ、ボクのおなかがなった



ゆきや(・・・)、お前ご飯食べた? 」

「 ・・・わすれてた 」



いつきに聞かれて気づいた


ボク、たべてない



「 だろうね、ほら 」



ふきんがかけられたトレーにはおにぎりとおかずがある



「 樹ね、お前が夕食の時間になっても来ないからアチコチ探してたの 」

「 で、いつ来てもいいようにご飯とっておいたんだよ 」



『 なっ 』×2って北人と慎が笑っていつきを肘でツンツン



「 いつき、ごめんなさい。ボク、しんぱいさせた 」

「 ん、いい 」



やっと笑ってくれた


いつきのとなりでごはんをモグモグ・・・おいしい


あっ、これはゼッタイいつきに言わなくちゃ



「 ねぇ、いつき。ボク、かいせとなかよくなれたよ 」





*

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作者名:姫保 | 作成日時:2018年10月20日 0時

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