途端* ページ5
Aside
あやのと話していた。
そんな時、聞こえた声。
「………A。」
ビックリした、なんてものじゃなかった。
幻聴か。
A、とは私の名前だよね？
返事、しなきゃ。
明るく、笑顔で、話しかけやすいように。
ひさしぶりに、話しかけられた。
「！？ なにか……用…です…か？」
多分、幻聴だろう。
そう思って彼を見るとこちらを見てる。
絡み合う視線に緊張が走る。
考えたはずの言葉が消え去り、
国語の教科書に出てくるような硬い言葉になる。
「ごめん、ごめん。
矢田さん？この問題、どう解説したらわかりやすいと思う？」
矢田さん、なんていい直さないでよ。
つい、敬語になってしまう私を恨む。
嫌いなんじゃないの。
距離を置きたいわけじゃないの。
『Aって呼んでゴメン。』
合っている視線から、そう伝わってくる。
この人は、もう2度とAと呼んでくれないだろう。
私は、私のこの性格が嫌い。
昔から、損な性格だ、と言われてきた。
それでも、月島がいたから他の子とも仲良くなっていけた。
だけど、これ以上話すとまた誤解されそう。
「……それは… 難しいですね……。
あやのー、どうしたらわかりやすいと思う？」
逃げた。
嫌われたくないから、しゃべれない。
もっと、私の声が彼好みなら。
もっと、私が彼好みに可愛かったら。
私は、走るのは遅いけど。
こういう『逃げ』は人一倍速いと思う。
「は……？
私がわかるはずないじゃんかー。
第一、Aのほうが頭いいでしょうが。」
近かった男子に
あんた分かる？
と聞いて、その人の首根っこをつかんで月島に差し出す。
彼は、迷惑そうな顔。
昔から、他人に何かを教えてもらうの嫌いだもんね。
なのに、私に聞いてきてくれたの？
それって、なんでなの？
プライドを傷つけてまで、私に話しかけてきた理由は？
教えてよ。
なんて、言えない。
何か、
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カノン - レロンさん» ありがとうございます！さやかとは違う感じになってしまうかもしれませんが、私なりに頑張ります！応援、ありがとうございます！ (2015年9月15日 5時) (
レス) id: 3585b888d6 (このIDを非表示/違反報告)
レロン(プロフ) - カノンさん！私、応援しています！さやかさんの分まで頑張ってください！ (2015年9月14日 22時) (レス) id: 68213a3dd3 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 佳夜さん» 温かいコメント、ありがとうございます……！最近更新できてなくて、すみません(＞人＜;) 更新など、がんばります！ (2015年9月14日 13時) (レス) id: 3585b888d6 (このIDを非表示/違反報告)
さやか - 佳夜さん» 全然！大丈夫です(o^^o)むしろ、お返事くださって嬉しいです♪佳夜さん、本当にありがとうございました！元気が出ました！すごく！ (2015年9月13日 6時) (レス) id: ff1759b50b (このIDを非表示/違反報告)
佳夜(プロフ) - カノンさん» すでに面白いと思います！がんばってください！ (2015年9月12日 23時) (レス) id: 99daeec6b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやか カノン | 作成日時：2015年8月8日 11時
