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師範に連れられて
賑やかな街へと繰り出した。




『師範どちらに行くんですか?』

「うむ。あそこだ。」




師範が指差す先は呉服屋だった。
師範は着物を新調したかったのか。
そう思いながら店へ入ると



私に反物(たんもの)()てながら
あれこれと吟味しだして
私は戸惑う。





『私に買うのですか!?』

「うむ。いくら母上の着物とはいえ父上からAに着物を贈られるとは思わなかったからな!」





そう言って師範は
いくつかの反物を決めて
店主に渡していた。



戸惑う私を引き連れて
師範はまた違う店へと足を運ぶ。



少し待つよう言われて
私は店先で師範を待っていれば




「待たせたな。これもAにだ。」




そう言って
可愛く飾られた
小さな紙袋を渡される。




『これもですか!?....すみません。』

「俺が贈りたかっただけだ気にするな」




そう言う師範は
満足そうにしながら





「腹ごしらえをして帰ろう。」





そう言って
定食屋へと入って行った。



注文した大量の食べ物を前に師範は
あれよこれよと私の皿に乗せてきて
食べろと食べろと勧めてくる。



『今日は師範に与えられてばかりで...
......ありがとうございます師範。』



親以外の人から
色々と買い与えられていなかった私は
久し振りの事に胸が詰まるような....
何とも言えない感情になっていた。




「Aは男性から着物を贈られる意味を知っているのか?」




(かんざし)は聞いた事があるが
他の物にも意味があるのか?
そう思いながら思案していると





「知らないのなら父上から着物を受け取った事もしかたがないな!しかし父上もお人が悪いな....こんな形で息子の俺を後押しするとは」






師範はそう言っているが
私は頭の中がはてなで一杯だ。
今度調べてみよう。



そう思いながら
未だ私の皿に食べ物を乗せてこようとする師範を止めつつ定食屋を後にした。




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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:アニメ
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京華(プロフ) - あさひゆうひさん» 寝てください。 (2021年6月25日 14時) (レス) id: 483ff1bb3b (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - コメント失礼致します!笑いあり、切なさありのとても心暖まる作品でした…!お色気むんむん大人の煉獄さん!思わず悶て次のページが開くことができませんでした!眠いです。 (2021年6月25日 14時) (レス) id: 2af9c629e7 (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - さくらさん» ありがとうございますー!感動....出来たんですか(驚)少しでも笑って頂けていたのなら良かったです♪嬉しいお言葉ありがとうございます!私はさくらさん愛してますー!笑 感謝ァ! (2021年5月6日 17時) (レス) id: 483ff1bb3b (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 京華さん、完結おめでとうございます(^-^)煉獄さんがさつま芋を焼きながら心を燃やせと言ってる場面が好きです(^-^)クスリと笑えて、感動もできて...京華さんのお話が好きだー! (2021年5月6日 14時) (レス) id: beec18da26 (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - 柚葉さん» ありがとうございますー!完結できましたぁ!話を聞かない煉獄家に私も嫁ぎたいです♪感謝ァ! (2021年5月6日 14時) (レス) id: 483ff1bb3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:京華 | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年4月14日 11時

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