言わせたい【不死川実弥＋】

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そして、現在に至る。

とりあえず、食べるか、とお箸をとると、店内で絶対に間違っている声量でうまい、わっしょいと交互に言う煉獄先生。
ぽかんとその様子を見ていると


「む！Aちゃん先生！食べないのか？」

『あ、いえ、頂きます…ってAちゃん先生って…』

「む！皆そう呼ぶではないか！」

『一部の生徒だけです。』

「宇髄と不死川も呼んでいたぞ！」

『あれは小学５年生なので揶揄したいお年頃なので。』

「そうか！ならこれから俺はAと呼ぶことにしよう！」

『なんで！？！？』


強いて言えば、Aがお詫びをすると言ったからだな！とハッハッハ！と豪快に笑っている。





生徒たちに聞かれたら、と何度か止めたが、もう既に名前で呼ぶことが定着していた。


いまいち噛み合わない会話に、もういいか。
と好きな相手に名前で呼ばれる事を喜んでいる自分もいて私が折れる形となった。







初めて食べたさつまいステーキ定食…
まぁ、想像通りの味だ。普通だ。凄く普通。


頂いた後、お詫びのはずが、何故か煉獄先生が会計を済ませてしまったので、店を出て、せめてきちんと折半しようと話をする。


すると、ビューと突風が吹き。
ひらりと翻るフレアスカートのお尻を慌てて抑えると前が捲れた。




……………




気まずい沈黙が訪れる。


み、見えただろうか…
恐る恐る煉獄先生を見ると、真っ赤になっていて


「すまない！バッチリ見てしまった！」


ラッキースケベと言う奴だな！と彼は豪快に笑った。
見えたとしても、見てないとか、バッチリなんて言わないで欲しい…。


何故かは分からないが、
突風を不死川先生のせいにしたくて仕方がなかった。


『………お見苦しいモノをお見せ致しました…』

「よもや！そんな事はない！」


にかっと笑い、そっと私の耳に口を寄せると


「俺以外には見せるんじゃないぞ、A」


何時もとは違う声色に頬を染めるとスルリと頬を撫でられ覆われる。


「これから先一生だ！」

『…………はい』


考えるより先に口が開いた。
どうやら右手だけではなく、私は口まで素直らしい。


「では行こう！もう一度じっくり見たいからな！」

『え、は？何、を…見るんですか？』

「よもや、よもやだ！」

『い、意味が分からないです！』

「つまりは頂きますと言うことだな！」

『は？え？本当に意味が分からないんですが！』

「ワッショイ！ワッショイ！」

『誰か通訳してください!!!!!』



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