Episode 034：手を抜くのも成長のため ページ40
Aは、このアジア予選の全試合において一切の本気を出さないと宣言した。
当然、他のチームメイトには理解できない言葉だ。
「ど、どういうことだよ夢野……？」
「簡単な意味さ。『手加減』というハンデを常時負って試合に臨むというだけのこと」
「ふざけてんじゃねぇぞ！！」
そう言って突っかかってきたのは灰崎。
「俺たちは日本代表だ！本気で勝ちにいかなきゃならねぇってのに、よくそんなことが言えるな！！」
灰崎は奇妙に輝くAの金色の瞳をまっすぐ見据えながら怒鳴りつけた。
しかしAは特に驚くそぶりもみせず、黙って真顔を貫いている。
「聞いてんのかよ！！」
「……逆に聞くけど、君たちは俺が本気を出してもいいのかい？」
ついに口を開いたかと思えば、Aは乾いた口調でこう言った。
「は……？」
その思わぬ問いかけに毒気を抜かれた灰崎は身体の力を緩めた。
Aはこう続ける。
「あえて言おう。俺が本気を出そうものなら、この試合は一瞬で終わる」
その圧のある一言に、周囲の空気は一瞬でぴんと張り詰めた。
「せっかくFFIのフィールドに立てるというのに、君たちはこの『最強選手』が相手を無残に蹴散らしていく様を、ただただ傍観するだけでいいのかい」
灰崎は思わず後ろに下がり、決まりが悪そうに黙り込む。
「しかし、何を根拠にそんなことを……」
「彼の実力なら、私が保証するわ」
鬼道の言葉にこう割って入ったのは夏未。
「夢野くんの言っていることは紛れもない事実よ。私は海外に渡った時、彼の『本気のプレー』を観たの」
夏未はいつになく真剣な表情で前に出た。
「夏未！それは本当か！？」
「ええ、ビデオだけれどね。それでも彼の技能は一線を画するものだと伝わったわ」
「なあ！夢野のプレーはどんな感じだったのか！？」
円堂の純粋な問いかけに、夏未は息を整え、
「……言葉で言い表せるようなものじゃないわ。あれはもう……『人類未踏の域』と呼ぶにふさわしいわ」
遠くを眺めながら言った。
その瞳にはAに対する「尊敬」と「恐怖」が映し出されていた。
「人類未踏の域……か」
彼女の姿勢と言葉のトーンから一切の嘘偽りがないものだと確信した一同。
「ご紹介どうもありがとう、夏未」
Aの表情ははいつものような笑顔に戻り、こう話し始める。
「俺はね、君たちの能力を殺したくはないのだよ。だから、あえて本気は出さない。……君たちの成長のためにね」
Aは一呼吸おいて言い放った。
「──だって、俺は君たちの『大先生』なんだから」
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いづう(プロフ) - ハニートースト 通称，ハニトン！さん» 今見ました！申し訳ありません、なぜか夢野くんのイラストは表示されず見れませんでした…（；＿；）でも琴平くんは見れました！やばいです！かっこいいい！！！まさか琴平も描いて頂けるとは感激です！！ありがとうございました！！ (2018年11月13日 19時) (
レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - 描けました！是非っ！！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - いづうさん» ま、マジですかっ？！お恥ずかしい…では、喜んで描かせていただきますね！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - ハニートースト 通称，ハニトン！さん» ええええ！？本当ですか！？嬉しいです！実は以前ハニトンさんのイラスト集を拝見させて頂いておりまして、上手だなぁ…と密かに思ってたんです！ぜひぜひ描いてください、こちらこそお願いします！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - いづうさん» 一応wまたまた質問なのですがいづう様の作品の男主さんを描かせていただいてもよろしいでしょうか…？イケメンすぎてほんと辛いんす！ (2018年11月13日 17時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
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