Episode 023：クールジャパン ページ29
「クルーエルデリンジャー」は因果の法則を超越した技ではない。
"普通の"技だ。
なのに……
「破られた……」
一同は確信した。
技が強いのではなく、Aたち自身が強いのだと。
今の日本代表は、彼らの技能には到底敵わないのだと。
かたや技を決めた二人はいかにも海外といったようなハイファイブを交わす。
そうしているうちに、
「……なんだァ、今の技は？」
アイザックが円堂を見つめる。
彼の声のトーンからレベルの低さを罵倒するつもりか、と思いきや……
「
「……え！？」
いかにも大興奮といった表情で円堂を見つめる。
「ジャパニーズゴッドが2体も出現するなんて！！サイッコーにホットじゃねーか！！やるなぁアンタ！！」
「……悪いな守。アイザックは俺と会ってからというもの、なぜか日本オタクになってね。特にああいうヒーローものには目がないんだ」
突然のカミングアウト(？)に困惑を隠しきれない日本代表一同。
「ヒーローものというわけではないと思うが……」
風丸が苦笑する。
「しっかし、あの技は鍛え上げれば最強の技になる！それに」
アイザックは円堂に近づき、こう言った。
「アンタならもっと強い技も編み出せるさ！」
アイザックはAとは対照的に、誰にでも惜しみない賞賛を送る性分なのだ。
「……！ああ！その時はまた、サッカーやろうぜ！」
円堂はアイザックと固い握手を交わした。
「んじゃ、俺はそろそろ帰るぜィ！これからアサクサとかアキハバラとかに行っからよォ！！」
「遊ぶな！お前は今すぐ帰国して練習しろキャプテン！！」
そうカリカリすんなよ〜、とAの肩を叩くアイザック。
「でも、ここは富士山の近くなんだよ？東京までどうやって行くつもりなんだい？」
そんな様子の彼に吹雪がこう問うと、アイザックは親指を立てて、
「ヒッチハイクさ！！」
と言ってみせた。
「お前……日本でよくヒッチハイクできると思ったな」
「まー確率は低いよな。でも心配には及ばねぇ！なぜなら俺だからな！」
アイザックはAの心配を気にすることなく笑う。
「今日は楽しかったぜ！じゃ、頑張れよなA！」
Aと拳を合わせると、練習場を出ようと走る。
「See ya, bros!!」
最後に陽気に叫び、キャンプを去っていった。
「なんだか、嵐のような人でしたね……」
坂野上のこの呟きを耳にしたAはフッと笑みをこぼす。
「……でも、とことんいい奴なんだよ、あいつは」
Episode 024：数式の集合体→←Episode 022：白昼夢とピストル
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 201人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いづう(プロフ) - ハニートースト 通称，ハニトン！さん» 今見ました！申し訳ありません、なぜか夢野くんのイラストは表示されず見れませんでした…（；＿；）でも琴平くんは見れました！やばいです！かっこいいい！！！まさか琴平も描いて頂けるとは感激です！！ありがとうございました！！ (2018年11月13日 19時) (
レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - 描けました！是非っ！！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - いづうさん» ま、マジですかっ？！お恥ずかしい…では、喜んで描かせていただきますね！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - ハニートースト 通称，ハニトン！さん» ええええ！？本当ですか！？嬉しいです！実は以前ハニトンさんのイラスト集を拝見させて頂いておりまして、上手だなぁ…と密かに思ってたんです！ぜひぜひ描いてください、こちらこそお願いします！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - いづうさん» 一応wまたまた質問なのですがいづう様の作品の男主さんを描かせていただいてもよろしいでしょうか…？イケメンすぎてほんと辛いんす！ (2018年11月13日 17時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
