Episode 025：真の目的 ページ31
サッカーとは数式の集合体で、優れた選手であるほど数式に則って行動する……とのAの意見は他にはないものであった。
さらにそんな選手たちを「数式の下僕」と称するAは、日本代表にはそうなってほしくはないと述べた。
「俺たちには……そうなってほしくないと……？」
鬼道は思わずAに尋ねた。
「最初に君たちの動きを見せてもらった時、俺は確かに君たちを『弱い』と思った。それは変わらない」
厳しい一言。
やはりAにとって今のイナズマジャパンは取るに足らない存在なのであろうか。
「でもね。『意外性』で溢れていた」
Aの目に煌めく紅い水面が映し出された。
瞳の黄金と混ざり合って、綺麗な色を出している。
「意外性、か」
「クラリオの比じゃなかったよ。あいつに関してはただ身体能力が並み外れているだけで、バルセロナの連中もまた数式の操り人形さ」
あのクラリオたちをこうも一刀両断するAは、やはり只者じゃない。
しかしAだからか、不思議と説得力がある。
「……どうしても、君たちの動きを数式に当てはめることができなかったんだ」
強い選手が持っていなくて、弱いイナズマジャパンが豊富に持つもの。
それが「意外性」なのだ。
「少年サッカーの最盛期とも呼べるこの時代のFFIを、数式の下僕で埋め尽くされるものにはしたくないのさ。だから俺は、他の国の手助けをすることも、異国の代表になるのも厭わない。……俺の力でFFIのレベルが上がるならね」
予想よりも遥かに壮大な目標に、鬼道は言葉を失う。
しばらく考えた末、こう口を開いた。
「お前は、サッカーの世界水準を限界まで上げることを目的としているのか」
「まぁ、間違ってはいない……かなぁ。でもとりあえずはそういうことにしておいていいよ」
やはりまだ何か思惑があるのだろう。
「一体お前は何を企んでいるんだ」
「おっと、そこからは有料だね」
にかっと無邪気な笑顔を見せるA。
釣竿とバケツを手に取り、立ち上がって湖を眺める。
「この大会は明らかにいつもと違う。何かが暗躍しているようだよ。そんなことをされては……」
黄昏時を映すAの瞳がカッと見開かれる。
「ますます心が踊るなぁ！」
不祥事をも楽しもうとするAから、底知れぬ狂気を感じる鬼道。
しかしその狂気自体はあくまで純粋。
……間違いない。理性的に見えてこいつはバトルジャンキーだ。
鬼道はそう確信した。
「──さてと！鬼道くん、今日の夕食は何だろうね？」
先ほどまでの凄みを遮断するように、いきなり朗らかな語り口となるAなのであった。
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いづう(プロフ) - ハニートースト 通称，ハニトン！さん» 今見ました！申し訳ありません、なぜか夢野くんのイラストは表示されず見れませんでした…（；＿；）でも琴平くんは見れました！やばいです！かっこいいい！！！まさか琴平も描いて頂けるとは感激です！！ありがとうございました！！ (2018年11月13日 19時) (
レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - 描けました！是非っ！！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - いづうさん» ま、マジですかっ？！お恥ずかしい…では、喜んで描かせていただきますね！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - ハニートースト 通称，ハニトン！さん» ええええ！？本当ですか！？嬉しいです！実は以前ハニトンさんのイラスト集を拝見させて頂いておりまして、上手だなぁ…と密かに思ってたんです！ぜひぜひ描いてください、こちらこそお願いします！ (2018年11月13日 18時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン！(プロフ) - いづうさん» 一応wまたまた質問なのですがいづう様の作品の男主さんを描かせていただいてもよろしいでしょうか…？イケメンすぎてほんと辛いんす！ (2018年11月13日 17時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
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