ににとねこ (ページ10)

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「犬はよく聞くけど、猫も人間の言葉が分かるんだね……」

「ジョンイナの言葉で韓国語覚えたらもっと不愛想な感じになってる筈なのに、不思議だなー」

失礼なことを言うチャニョルヒョンはスルーして、ギョンスヒョンは何か考えているみたいだ。

「……じゃあ、Aの分のご飯も作るからさりげなくジョンイナの部屋に持って行こうか」

「え、ヒョン良いの？」

「何も食べさせないのはかわいそうだから」

「流石EXOのオンマ！」

ギョンスヒョンを茶化してるチャニョルヒョンだけど、いや、本当その通り。流石ヒョン。
EXOのビーグルとはワケが違う。

「……この人がご飯作ってくれるの？」

「うん。ギョンスヒョンが作ってくれるって、良かったな」

「……ギョンス、ありがとう」

「あっ……うん、どういたしまして」

そう言って笑うギョンスにAも心を許したのか、自らギョンスに近寄って胸のあたりをスンスンと嗅ぐようにする。

「やっぱり、ギョンスも良い人のにおい」

そう言ってギョンスヒョンを見上げて笑うAにヒョンは……あー、完全にノックアウトしてる。

ちょっとギョンスヒョンまで……まぁ、ギョンスヒョンは、別にそんなに心配しなくてもどっかのヒョンとは違って分かってるだろうから大丈夫か。

しつこいようだけど、またヒョンとAを引き離すと、ギョンスヒョンは赤い顔をして「ご、ご飯の支度してくる」と言って部屋を出て行った。