ににとねこ (ページ49)

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「……お金で買わなくても、もう貰ってるから。この前作ってくれたご飯は俺にとったらAからのプレゼントみたいなもんだよ」

「……あれがプレゼント？」

「そー、プレゼント。美味しかった、作ってくれてありがとう」

「……ふふ、どういたしまして。ビビンバ美味しかったの？あの時、ににだけ美味しいって言ってくれなかったから失敗しちゃったのかと思ってたのにー」

「言い忘れてた。またなんか作ってよ」

「うん、作る！」

さっきのムスッとした顔はどこにいったのか、完全に機嫌を取り戻したAに思わず笑ってしまう。
本当にAはコロコロ表情が変わるから不思議だ。

話をしているうちにいつの間にか宿舎に到着して、先にAだけでエントランスに向かわせて、エレベーターで合流した。

「A、バレないように絶対静かに。良い？」

「……！(頷く)」

「いや、今はまだ喋っても良いけど…」

チャニョルヒョンとAの会話に、緊張感が少し崩れる。
ジュンミョニヒョンに見つかったら即宿舎から退場しなきゃいけないんだから、もっと緊張感持って。

なんて思っているうちにエレベーターは宿舎の階に止まって、エレベーターから降りた。

そして、玄関のドアの前に立って３人で小声で会議を開く。

「絶対に、おかえりって言われても返事しないこと(小声)」

「うん(小声)」

「部屋に先走って行かないこと。隙をついて俺たちがAを隠して行くから、一人で動かないこと、良い？(小声)」

「うん(小声)」

「マジでジュンミョニヒョンだけには見つかったらヤバイから、絶対に細心の注意を払うこと(小声)」

「誰に見つかったら何がヤバイって？」

「「え、」」

突然背後からかけられた声に振り向くとそこには見慣れた顔……我らがEXOのリーダー、ジュンミョニヒョンが立っていた。