ににとねこ (ページ48)

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Aの服とヒールを買って店を出たその後は、地下にあるカフェでお茶をして休憩をした。

Aが人生で初めてケーキを食べたらしく、幸せそうにケーキが美味しいと食べる姿を見てしまったらついケーキを何個もAに買ってしまった。

ごめん、ギョンスヒョン。今日多分Aのご飯いらない。

機嫌取りのためにギョンスヒョンを含めて、メンバーの分のお土産にケーキを買って、時間も良い具合だったから切り上げて宿舎に帰ることにした。

宿舎に帰る途中、Aはヒョンに買ってもらった服が入ってるショップ袋をずっと大事に持っている。

俺が選んだワンピースを着てヒョンのプレゼントを大事に抱えてるって……なんか妬けるんだけど。

そんな俺の思いなんか知るわけもなくAはニコニコと笑顔で話し始めた。

「お出かけ楽しいね！ににとチャニョル、ありがとう！服も買ってくれてありがとう、チャニョル」

「いえいえ、俺が好きでしたことだから」

「んふふー……Aもににとチャニョルにプレゼントしたいな……。ねぇ、お金ってどうやったら貰えるの？」

「それは……仕事をして、……仕事をしたら貰える！」

「仕事？ににがいっつもやること？」

「そー。仕事したら、頑張った分だけお金が貰える仕組みになってるんだよ」

「そうなんだぁ。じゃあAも仕事しよっと」

Aのそのひと言に俺とチャニョルヒョンは固まる。

「……別にAにお金はいらないでしょ」

「んー……いる」

「なんで？必要になったら俺が出すからいつでも言って」

それでいいじゃん、とAに言うと納得いかない顔をしてなんならちょっとムスッとした顔をしている。こんなAの表情を見たのは初めてだ。

「それじゃ、ににとチャニョルにプレゼントできないもん……」

と、悔しそうにするAに胸が温かくなる。