ににとねこ (ページ47)

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チャニョルヒョンは服を見てコレとコレとコレとー……と、何着か選んでいく。

結局６着くらい選んで、Aに試着して！と行って試着室にAが入っていった。

にしても、ここの店員……チャニョルだって気づいてるだろうに誰1人表情が変わらない。

どんな人でもEXOのチャニョルだって分かった瞬間に顔に出るのに……。

信用できるところってヒョンが言う理由が分かるかも。

Aが着替え終わると「着たよー」と言って試着室のドアを開いた。

Aが現れた瞬間にヒョンだけ時間が止まったみたいに、固まった。

毎度毎度このヒョンはリアクションが大げさなんだよな。

「……絶対これ着て。もうこれで決まり。店員さん、コレに似合うヒール選んで持ってきてもらっても良いですか？」

「かしこましました、少々お待ちください」

と、定員さんが離れたすきにAの手を取って

「ちょーかわいい！ Aほんとに綺麗！」

「うん、かわいいこのワンピース！」

「ワンピースよりAの方が100倍かわいい！」

そりゃそうでしょ、ワンピースはただの布だし。

けど、Aの似合いっぷりは相当だ。

白のシンプルなデザインのワンピースはいかにもブランドって感じの型と上品さがあって、でもそのブランドに着られてる感じが全くAはない。

まぁ……顔もスタイルも良いから多分なんでも着こなせるんだと思う。

大人っぽく仕上がってるのに、ワンピースに興奮してくるくると回ってスカートをふわっとさせて喜んでる姿は少女のようだ。

「にに、似合う？」

スカートの裾をちょんと摘んで持ち上げるAは心底嬉しそうで、似合うと言ってあげたいし、実際似合うけど

「俺が選んだワンピースの方が似合う」

まぁこれは事実だし？

隣でチャニョルヒョンが野次を送ってくるけど、聞こえない聞こえない、あーあー。

大体、チャニョルヒョンに選んでもらった服を着て喜ぶAなんて……俺は絶対褒めてやらない。