ににとねこ (ページ39)

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いつものように、仕事が終わってバンの中でウトウトしていると、「あ、」とセフンが口を開いた。

「そういや、イーシンヒョンって今日帰ってくるんでとぅよね？」

「そっか。今日だっけ、帰ってくるの。もうご飯食べたかなぁ。カトク入れよ」

セフンとミンソギヒョンの何気ない会話に夢の世界に入りかけていた俺は一気に目がさめる。

そうだ、今日はイーシンヒョンが中国から帰ってくるんだった。

「マネヒョン、イーシンヒョンって何時くらいに帰ってくるんでしたっけ」

「飛行機が5時に着いたから……もう宿舎にはついてるんじゃないか？」

「あー、ありがとうございます」

空港に5時に着いたなら、確かにもう着いてるかもしれないけど……ギリギリ間に合ってないか？

お願い、間に合わないで。
イーシンヒョンは結構ファンタジーな世界があるから事情を説明すれば分かってくれそうだけど、それでもやっぱり被害は最小限に抑えるべきだ。

そう考えているのは俺だけじゃないらしく、チャニョルヒョンも俺の顔を見て意を決したような覚悟だった。

そして、その緊張感のあるままバンは宿舎に着き、バンの扉が開いた瞬間に俺とチャニョルヒョンは全力ダッシュをして、エレベーターのボタンも全力で押して、全力で玄関の扉を開けた。

「ただいま！イーシンヒョン帰ってきてる？！」

と、チャニョルヒョンがいいながら２人でリビングに向かうと

「「おかえり～」」

にこやかに出迎える２人の姿が。

あぁ、やっぱり。また1から説明が必要なのか。

とりあえず他のメンバーが帰ってくる前に俺の部屋にイーシンヒョンとAに来てもらって4回目の事情説明をした。