ににとねこ (ページ31)

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「てか、その格好で寝んの？」

ベッキョニヒョンはじーっとAを見て顔をしかめる。

「いや、あとで俺のジャージにはきかえさせる」

「なら良いけど……。お前、もう猫じゃないんだから気をつけろよ。顔はそれなりに良いんだから、せいぜいメンバーに誘惑しないように心がけること。オッケー？」

「オッケー！でも、ユーワクって何？」

「全然オッケーじゃないじゃんかよ！」

「まぁ、そこは俺が気をつけるからヒョンは心配しないで」

「……ジョンイナ、すっかり面倒見が良くなったよな」

「それは俺も思う」

基本的に誰かを気にかけるとか、苦手なのに。

まぁむしろ今まで気にかけなさすぎたんだけど。

「じゃあ、もう俺たち部屋に戻るね」

「分かった、おやすみ」

「ベッキョンおやすみ！」

「……お、やすみ」

最後、Aにおやすみと言われて、歯切れ悪くベッキョニヒョンが返していた。

ヒョンがAのことを受け入れるのもそんなに遠くないだろう。

元々Aの存在が嫌だった訳じゃないし、あとAの容姿はベッキョニヒョンのモロタイプだし。

Aがヒョンのそういう対象になるのは嫌だけど、仲良くしてくれる方がこっちも気を使わなくて楽だからこのまま良い方へ関係が進展していけば良いと俺は思う。

部屋に着いてAに俺のジャージにはきかえさせて、風呂に入って、先に俺のベッドで寝ていたAの隣に入った。

本当に、Aの隣はよく眠れる。

おかげで翌朝も、誰に起こされることもなく1番最初に起きることができた。