ににとねこ (ページ27)

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「なんだよー。Aだけの特権？ていうかさ、さっき思ったんだけどジョンイナってAのことマジで猫だとしか思ってないよな」

「……は、なに？うちのペットにヒョンはなに考えてんの？」

「違うって、だって……。事情は分かってても、どう見たって普通の女の子じゃん。しかもめっちゃ可愛いし……。オッパって呼ばせたくなる」

「マジで、やめて。……マジで」

「分かってるって！頭では……理解してるつもり」

「いや、何も分かってないでしょ。ゼッテー足りてねぇだろ頭が」

「後半口悪すぎな？俺ヒョンだからな？」

ヒョンだろうがなんだろうが、うちのもんに手を出そうもんなら容赦はないんですけど。

「けどさ、ぶっちゃけ何も思わないの？昨日も一緒のベットで寝ててさ、ほんとーーに猫だった時と何も変わんない？」

「変わんないってか……猫だった時あんまAと居なかったから。実家に帰ってもずっと寝てたし……」

「はあ？なんでそれでジョンイナそんなにAに好かれてんの？」

「知らない」

「知らないって……良いなぁ、飼い主は無条件に1番好かれるんだから」

俺なんて好かれるためにちょっと頑張ってんだぞー。

といじけるヒョンの言葉に、内心少し俺は嬉しくなった。

そうか。Aに一番に好いてもらえるのは俺だけの特権なのか。

そういうもんなのか。

ちょっと、いやかなり優越感を感じる。