ににとねこ (ページ23)

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「そうだ、A好きなものとかある？」

「ににー」

「いや、食べ物とかの話(笑)まぁジョンイン食べても良いけど」

「良くない」

何をどさくさに紛れて物騒なことを。
けど、好きな食べ物っていったらネズミとかマタタビとか答えるんじゃないか？

なんて思っていたら

「Aね、チキン食べてみたい」

「チキンって、あの配達の？」

「うん、いっつもににが食べてるの」

「よし、じゃあ注文とろ」

「こら、お前は今日は皿洗いの当番だろ(笑)」

「チキン食べてから洗う」

ジョンデヒョンの注意を無視して、電話でチキンを頼んだところで、ルームメイトのギョンスとチャニョルが帰ってきた。

「あれ、ジョンデ。と、Aも……」

「やっほー」

「やっほー」

ジョンデヒョンの真似をするAに２人は唖然としている。

「ちょ、なんで！いつの間に仲良くなったの！？ A、俺とジョンデどっちが好き？」

「お前、いきなり(笑)大人げないぞ(笑)」

「どっちも好きー！」

「……僕は？」

「ギョンスも好きー！」

ギョンスヒョン……感無量って感じだな。
なんか肩震わせて、顔覆ってるから泣いてるように見えるし。

「A、俺も！チャニョル好きって言って！」

「チャニョル好き！」

「……俺は？」

「あ、宅配きたっぽい。俺とってくるわ」

「チキンだ！！」

「……」

「ににたん、ドンマイ(笑) チキンに負けたな」

肩にポンと置かれた手にムカついて、振り払う。

好きと言われたくらいで、みんな舞い上がってるけど、結局は全員俺の次だから。