ににとねこ (ページ20)

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朝起きて、まだ寝ているAを起こさないように、静かに服を着替える。

チャニョルヒョンや、ギョンスヒョンもAに気を使って、呼吸の音さえ聞こえない。
けど、支度しながらもAの天使のような寝顔を度々覗いては悶絶して、全然ヒョン達の着替えが進まないから布団を顔が隠れるまで上げた。

なにするんだよー！と口パクでチャニョルヒョンには訴えられ、ギョンスヒョンには強い目力で布団を下げろ的な視線を送ってくる。

なんでギョンスヒョンまでこんなことに。
こんなことしてくるのは、チャニョルヒョンくらいだと思ってたのに。

本当に魔性だな、Aは。

そんな２人に対して、俺は腕を掴んで強制的に部屋を出て、メンバーのみんなとテーブルを囲んで朝食を食べた。

するとミンソギヒョンが俺の顔をジッと見ている。

「なんか、ジョンインが今日は早起きだね。珍しい」

「昨日はぐっすり寝れたから目覚めが良い」

「ふーん、良かったじゃん。ジョンイナ、醤油とって」

「ん、」

会話に自然と入ってきたベッキョニヒョンに醤油を渡す。
昨日はギクシャクしたけどあのあと謝ってからはいつも通りに話せている。

「あ、あと1分でご飯食べて！仕方ないから食器はもう帰ってから洗おう」

ジュンミョニヒョンの言葉に全員が一斉にご飯をかきこんで、テーブルに食器を置いたまま、荷物を持って準備ができた人から宿舎を出て行った。

今日はなかなか朝から早いスケジュールだから、みんな何かと慌ただしい。

みんながバタバタしてる中、俺は《仕事に行ってくる》と書いたメモをAの枕元に置いて宿舎を出た。