来たる、クリスマスイブ ページ25
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それからは早かった。
誘われた日からイブまでは一週間しかなかったから、そのまま集合場所や時間帯を決めたり。
少しでも可愛く思われたいと思って女の子らしい洋服を買ったり。
そんな風に過ごしていたら一週間なんてあっという間に過ぎていった。
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今日はいよいよ当日。
集合時間はクリスマスだしイルミネーション見たいね、という事で遅めの時間帯にした。
私は人気のスポットとか知らないタイプで、先輩にそれを話したら
俺が調べておくから大丈夫だよ、と言ってくれてありがたく先輩にお願いした。
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集合場所は大学の最寄駅。
駅に着いてから、先に着いたと連絡があった先輩にどこにいますか、と連絡をする。
東口にいるよ、と連絡が来たので西口にいた私はそっちに向かいます、と返す。
と、手の中のスマホが震え始めた。
画面を見てみると風磨先輩からの着信。
「もしもし」
風磨 『あ、Aちゃん?俺がそっちに行くからそこ動かないで。今どこにいる?』
「あ、えっと」
一度は私が行きます、と引き下がったんだけど先輩も引く気がなかったのでこっちまで来てもらうことにした。
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少しして東口がある方を見てみると前の方から風磨先輩が歩いてきていた。
距離的にはまだ遠いのに、すぐに先輩の事を見つけられる。
遠くにいても見つけられるくらい、先輩の事を好きな自分に気がついて少し照れくさくなった。
しばらくして先輩も私に気がついてひらひらと手を振ってくれる。
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「すいません、わざわざこっちまで来てもらって」
風磨 「全然。駅も広くないからそんなに遠くないし」
「ほんとありがとうございます」
今日は電車で移動するので改札口を抜けて目的地へと向かう電車に乗る。
世はクリスマスイブ。学生にとっては冬休みでもある。
当然電車内は人がいっぱいで、先輩とはぐれてしまいそうだった。
その時ガタン、と電車が大きく揺れた。
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蒼 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜分遅くにいきなりすみません。。。 この物語読んでいて思ったのですが。。。 芸能人(ジャニーズ)ではなくて一般人の設定なんですね。。。 そうならそうで前もって作品紹介の所に書いていて欲しかったです。。。 (2023年2月14日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛那花 | 作成日時:2022年9月30日 21時