30.命令 ページ31
私はナイフを振り下ろされた
赤い液体が冷たい床に滴る
「……君はその運命を選んだんだね
アルフレッドくん」
「…！」
イヴァンが振り下ろしたナイフはアルフレッドの右肩に刺さり
冷たい床に血が滴る
「俺は大事な人を失いたくない
ただ、それだけ…」
「だから、アーサーくんは見捨てたの？」
「だから、アーサーも見捨てない
今アーサーの元にはマシューがいる」
「…ふうん」
イヴァンは強く握りしめたナイフを勢いよく抜く
「アルフレッド！！」
後ろにふらついたアルフレッドをAは両手で支えた
「君が一番分かってるはずだよ
人と干渉する上で運命を変えてはいけないこと」
イヴァンはアルフレッドを睨む
その目は赤く染まり、怒りの顔が伺える
「運命？変えちゃいけないなんて、誰が決めたんだい？
俺は自分のことを自分で決めただけなんだぞ？」
アルフレッドは穴の空いた右肩を押さえ、体制を整える
「君さ、いい加減にしてくれる？
僕はね、別に君が運命を変えようが何をしようが、
興味ないんだよ。
でもね、僕は君の"監視役"なんだ
あっちの上司から命じられ…さ…」
イヴァンは力なく、ナイフを下ろす
「君が魔界に戻らないとこの仕事一生終われない」
イヴァンが下を向く
何かを思うように下を
「仕事しなきゃいいじゃないか」
イヴァンはその一言に顔を上げた
「誰が決めた運命(レール)だい？
俺たちの上司がなんだって言うんだい？
そんなものに縛られたって、
何もできなくなるだけでつまらないじゃないか？」
アルフレッドはイヴァンに目線を合わせた
「君は気軽でいいよね？
僕はね、そうはいかない」
イヴァンはナイフを構える
「僕は上司の命令には背けないんだよ」
イヴァンはナイフをアルフレッドに振りかざす
アルフレッドは咄嗟にAを片手でわざと押し倒し、
イヴァンのナイフを片手で押さえた
「魔界に戻れと、上司の命令だよ、アルフレッドくん
もう十分、人間界は楽しんだでしょ？」
「俺のカレンダーにはあっちに戻る予定なんてなかったぞ？」
アルフレッドはイヴァンがナイフを持つ片手を押さえ、
組みつこうと引っ張るが、
イヴァンはアルフレッドの脇をすり抜け体制を立て直す
「上司、上司って…
君はいつまであんな上司にしたがってるんだい
いつまでもあんな場所にいてもつまらないだけなんだぞ」
「僕はね、
君と違って居場所をつくれないんだよ」
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ほのか - すごく、面白いです！ 続きが楽しみです！ (2019年3月16日 8時) (
レス) id: a60bbace95 (このIDを非表示/違反報告)
ルシファー(プロフ) - こちらの不備でフラグが立ったままになっていました、コメントしていただきありがとうございます (2018年10月3日 16時) (レス) id: af91d7f1d2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月3日 7時) (レス) id: cafe052365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルシファー | 作成日時：2018年10月3日 3時
