26.月光 ページ27
まだ日も出ていない時間に私は起きた
「…A」
誰かに呼ばれてる
私は急いでベットから飛び降り足は勝手に外へ向かう
何故だかは分からない…けど…
光が…あの光が呼んでる
満月の夜
いくつかの街灯の道を抜け曲がり角を曲がった
路地から外れたその道は木々が平行に並び
騒めきあっている…
生きているようにもみえ…その先は…
全く別の世界へ導くような道だ
その先に、誰かがいる
「…アルフレッド？」
彼は遠くから私を眺めている
しばらくすると、彼は歩き始めた
「…待って」
私はアルフレッドの後を追うように
街灯のないその道へ足を進めた
道の先には湖が広がっていた
湖には満月が写り込み
満月に照らされ白く輝くいくつも墓石が並んでいる
その光景はなぜか幻想的で…見るものを離さないような空間
ふと、翡翠色の光が私の首元を横切る
光…じゃない…
翡翠色の小さな…生き物…
その生き物は小さな羽を広げ、泉の前の人物に会うと
喜ぶように周りを一周した
金髪の…青年…
「…アーサーさん」
紛れもなくそこに立っていたのはアーサーだった
「ここで…いったい…」
アーサーは泉に指を指す
「…？」
私は泉に近づき下を向いた
「…アルフレッド？」
そこには月ではなくアルフレッドの背中が見える
彼の周りには多くの光が動き回っていた
人の…形をしているような…
ふと、アルフレッドは何かに気づき振り向く
赤い目が私の目を捉えた
瞬間冷たい感覚に襲われる
水…水の中だ…
寒い…痛い…苦しい…
私はもがいた早く地上に出なくては
目を見開く
目の前には逆さまになったアーサーの姿
アーサーは右手の人差し指と親指を立て私に向ける
それはまるで拳銃を向けられるように…
『お守りは…もう付けたか？』
『…え？』
『あれは、お前を守る大事なものだ、つけろ、でなきゃ…
お前の命がない…』
『…』
アーサーは上げていた手を下ろす
『…俺はもう……』
アーサーが何かを言いかけた時、
私は泡の渦に包まれていく
アーサーは私を見ると少し微笑んだ
『お前は大丈夫だ』
『アーサーさん！』
そう叫んだ、が、音はどこにも届かない
だってここは水の中
………
私が起き上がると朝日がすっかり登っていた
「…夢？」
しばらくベットの上でぼーっとしていると
スマホの着信音が鳴り出した
……………………
解説
ロシア語
Алло…もしもし
ネイティブだと違うらしいのですが
わかりやすいのでこちらを使いました
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ほのか - すごく、面白いです！ 続きが楽しみです！ (2019年3月16日 8時) (
レス) id: a60bbace95 (このIDを非表示/違反報告)
ルシファー(プロフ) - こちらの不備でフラグが立ったままになっていました、コメントしていただきありがとうございます (2018年10月3日 16時) (レス) id: af91d7f1d2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月3日 7時) (レス) id: cafe052365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルシファー | 作成日時：2018年10月3日 3時
