23.犯人 ページ24
「Aは…悪魔を見たことあるか？」
その一言に私は息を呑んだ
「あ、悪魔ですか？」
「ああ」
私はアーサーの目を見る
……翡翠色の綺麗な瞳だ
「…なぜそんなことを？」
「…いや、大したことじゃないんだが
俺は悪魔みたいな人間を見たことがある」
アーサーは私の一歩先を歩き始める
「例えば、さっきの麻薬取引をしてる者…
…どんな奴らが不幸になろうと関係なしに金を貪る貪食な奴ら
俺はそういう奴がどう見ても悪魔に見える」
「…」
「…その悪魔がもし、
身近で親しい者だったら…Aはどんな理由であれ
そいつを嫌いになるか？」
アーサーは足を止め、振り向く
その顔は、とても悲しい顔をしていた
…………………
「ふふ…アルフレッドくん、顔色悪いよ？」
ナイトクラブのカウンター端に座っていた
アルフレッドの横にイヴァンが座る
「無理して能力使わなくても、君を殴った人間なんて
すぐ見つかるよ
それとも、自分の人より優れた能力を見せびらかしたい？
"高慢"だね」
「…イヴァンはその俺に"嫉妬"してるんじゃないかい？」
イヴァンは笑みを絶やさず席に座る
「僕は嫉妬してないよ
君が早く魔界に戻ってくれないと監視してる僕はつかれるよ」
「まあ、悪魔…特に君にとって嫉妬は一種の本能…俺がどう思われようと君には関係ないんだぞ」
アルフレッドは立ち上がる
「…俺は魔界に戻りはしないぞ？」
アルフレッドはイヴァンの目を見る
「うふふ、僕の過去を見ても何も見えないでしょ
アルフレッドくん」
しばらくの間、アルフレッドとイヴァンはお互いを睨んだ
イヴァンのスマホが鳴り、その空気がぷつりと消える
「Алло.(アロー)」
イヴァンがスマホを手に取った
………
「私は…」
無言のまま、下を向いていた
リンリンリン…♪
突然、Aのスマホがなる
…菊からの電話だ
「すいません…」
私はアーサーに一言入れ、電話に出る
「Hello…菊さんどうしましたか？」
『ああ、Aさん…お身体は大丈夫でしょうか？』
「ええ、大丈夫よ。それより何の用事で…」
私の手からスマホが離れる
「Hello…Mr.本田…」
いつのまにかアーサーは私のスマホを手にしていた
…………
「…ああ、分かったよ」
イヴァンは一通りのやりとりを終え電話を切る
「…残念だね、アルフレッドくん」
「なにがだい？」
「君を殴った犯人がわかったそうだよ…
……アーサーくんってことが」
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ほのか - すごく、面白いです！ 続きが楽しみです！ (2019年3月16日 8時) (
レス) id: a60bbace95 (このIDを非表示/違反報告)
ルシファー(プロフ) - こちらの不備でフラグが立ったままになっていました、コメントしていただきありがとうございます (2018年10月3日 16時) (レス) id: af91d7f1d2 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月3日 7時) (レス) id: cafe052365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルシファー | 作成日時：2018年10月3日 3時
