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「……満足しました？」
一人だけ照れさせられた気分だ。不満をわざと顔に浮かべながら、問いかける。
テヒョンイヒョンは上機嫌に、首を横に振った。
「ええ！？」
「もっともっとって思ってるよ？ だってAがそういう顔してるんだもん」
「……？」
「ただのポッポなのに。期待してるから、本当にキスして欲しいのかと思った」
「期待、って……うーん？」多分綺麗な顔に見とれてしまったことを言っている、のだと思う。
「キスとポッポの違い教えてなかったっけ？」
にやにや、テヒョンイヒョンは楽しそうに言ってからまた僕に口付けた。
「っ、僕がヒョンと違って女の子と付き合ったことないからって、揶揄わないでくださいよ」
「んなことしてないし……当たり前のように照れてるけど、男とキスして嫌じゃないの？」
「？ ヒョンだし、綺麗だし、恥ずかしいけど、嬉しいですよ。仲良しだからできることですもんね」
「ん、そうそう。グギより先にしてやったぜ！」
視界の端でユンギヒョンが軽く頭を抱えてから、小さく息を吐いてコーヒーを置いて、撫でていた手をそのまま僕の後頭部に手を回した。
「な、ん」
ヒョンの薄い唇が僕を吸う。テヒョンイヒョンの口づけより少し長い上に、離れ際に僕の唇を舐めた。
吃驚して目をぎゅっと瞑り手を握りしめる。
真っ暗な視界の向こうでヒョンの可笑しそうな声とテヒョンイヒョンの不満垂れる声が交差している。
ゆっくり目を開く。唇に残る感触に、胸がふわふわした。
ヒョンたちは僕よりずっと女性慣れしているから、僕を驚かせるテクニックに長けているんだ。
僕は本当に経験がない。あるといったらあのことだけだし、正直動揺ばかりだ。
でもヒョンたちが大好きだから触れられるのは幸せだから、嫌じゃない。
こんな愛情表現もいいな、と素直に学習する。
「舌入れたらどうなんのか見たい」
「見たい。でもこれくらいでトロ顔してるんだからまだしちゃだめだと思います」
「そうだな。A、怖くないか？ 平気か？」
舌を入れられたことはあるから、意味はわかる。
けど僕の大好きな人達にそれをされたら、恐怖じゃなくて幸福なんだから、破顔してしまうに決まってる。
優しいトーンで問いかけてきたヒョンに頷いて返す。
「なら良かった。怖がらせちゃ意味ねえからな」
ヒョンたちは僕の反応を面白がっている。
でも、意地悪だけど、嫌なことはしてこない。
その事実が本当に幸せだ。また好きになった。
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透子(プロフ) - 虞犯少年さん» えっ……ほ、本当ですか…！ちょっとここ最近の嫌なこと全部吹き飛ぶくらい嬉しいです。。いつまでも待ってます。はい！必ず送ります！！待ってます！！！ (2021年2月11日 21時) (
レス) id: c70bc84ad6 (このIDを非表示/違反報告)
虞犯少年(プロフ) - 透子さん» ありがとうございます。コメント頂けたことが嬉しいので、また更新していこうと思います。もしよろしければまた感想下さい。本当に嬉しいです。 (2021年2月11日 19時) (レス) id: 3f60c9b07f (このIDを非表示/違反報告)
透子(プロフ) - うわ…久々に素晴らしい作品に出会ってしまいました。もう更新されるご予定はないのでしょうか。とても楽しみです…… (2021年2月1日 21時) (レス) id: c70bc84ad6 (このIDを非表示/違反報告)
虞犯少年(プロフ) - 春さん» ありがとうございます。前のものよりストーリー性は薄いですが……気軽に楽しんでいただければと思います。 (2019年2月16日 17時) (レス) id: 3f60c9b07f (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - 更新お疲れ様でした。またありがとうございます！こちらの作品とても好きなので更新楽しみにしております！ (2019年2月16日 10時) (レス) id: b6f354ce6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虞犯少年 | 作成日時：2018年12月31日 1時
