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握られた手をぐっぱーぐっぱーして歩く。
僕って本当に使えないな。
頼ってばっかり、助けられてばっかり。
それが続いて、甘えてばかり。
耐え忍べば終わりだったあの日々も結局みんなに心配かけて、今も引きずって迷惑をかけている。
心が強ければ良かった話なのに。
「……ちゃんとしなきゃ」
僕にできることを探して、それを全力で成し遂げる。できないことはできるようにする。
地道だけど、それしかない。
何もない僕には。
手くらい躊躇無く握りたい。今までできたはずなのに、握った腕を引かれて床に投げつけられて、殴られる未来が見えてしまって息が詰まる。
背が高くて整った顔立ちも、纏う雰囲気が恐ろしくて綺麗だなんて思えなかった。けど、結局あれも僕が彼の心を理解できなかったせいで起こったこと。
ヒョン達は優しいから、僕のせいじゃないって言ってくれる。
でも切っ掛けは僕だ。それは事実だ。
僕みたいなやつが並んでいていいのかな。
才能に溢れたメンバーの、八人目でいいのかな。
「……怖いなぁ」
呟いて踞る。
使えない、そう言われて切り捨てられたら、僕はこの友達を失う。
練習が辛くても、言葉が聞き取れなくても、酷く言われて泣いてしまっても、みんなといられるならって耐えられたのに。
それを不可とされたら、僕は。
「どうしたの、お腹痛い？」
「……王子様」
「へ？ あはは！ 僕を見て最初にそれって、流石Aだよ。よくできた子だ」
だって綺麗だから、僕はよくできた子じゃないです。
眩しくて優しい、きらきらしたジニヒョンに先程のことを相談してみた。
ナムジュニヒョンに指摘されたスキンシップのこと。
ジニヒョンは唸って、腕を広げる。
「ん！」
「ん？」
「ハグだよ。僕の体温で包んであげる」
お花が舞うみたいに綺麗な人の胸に飛び込めたら幸せしかないはずなのに、足は重い。
あの子は僕を捕まえて、首を吸った。痛かった。
そろり、立ち上がってジニヒョンに近寄る。指先で白いシャツに触れて、胸元や腹をぺたぺた触る。ジニヒョン、やなことしてこない人、いつも抱きしめてくれてた人。怖くない。
脳が認識するとやがて自然と抱きつけた。いい匂い。ジニヒョンは僕の首元に頭を埋めて、耳元で「怖くない？」と聞いてきた。
「平気です」
「よかった。僕で慣れて、色んな人ともできるようになろうね」
「はい」
「けどまた変な男に目つけられるのも嫌だな。僕らにできればいいからね」
「……はい」
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透子(プロフ) - 虞犯少年さん» えっ……ほ、本当ですか…！ちょっとここ最近の嫌なこと全部吹き飛ぶくらい嬉しいです。。いつまでも待ってます。はい！必ず送ります！！待ってます！！！ (2021年2月11日 21時) (
レス) id: c70bc84ad6 (このIDを非表示/違反報告)
虞犯少年(プロフ) - 透子さん» ありがとうございます。コメント頂けたことが嬉しいので、また更新していこうと思います。もしよろしければまた感想下さい。本当に嬉しいです。 (2021年2月11日 19時) (レス) id: 3f60c9b07f (このIDを非表示/違反報告)
透子(プロフ) - うわ…久々に素晴らしい作品に出会ってしまいました。もう更新されるご予定はないのでしょうか。とても楽しみです…… (2021年2月1日 21時) (レス) id: c70bc84ad6 (このIDを非表示/違反報告)
虞犯少年(プロフ) - 春さん» ありがとうございます。前のものよりストーリー性は薄いですが……気軽に楽しんでいただければと思います。 (2019年2月16日 17時) (レス) id: 3f60c9b07f (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - 更新お疲れ様でした。またありがとうございます！こちらの作品とても好きなので更新楽しみにしております！ (2019年2月16日 10時) (レス) id: b6f354ce6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虞犯少年 | 作成日時：2018年12月31日 1時
