空より遠く、海より近い【松岡凛】 (ページ13)

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手早く着替えてすぐに更衣室から出ると、凛が待っていた。

凛「思ったより早かったな」

『女子の着替えの出待ちなんて凛も悪趣味になったね』

凛「バッカ、そこはわざわざ待っててやったんだから感謝しろよ」

はいはい、とたしなめながら質問をする

『ていうか、どうしたの？凛が待っててくれるのってレアだよね』

凛「いや、うちの高校男子校だろ？男だらけで嫌じゃないかなって」

確かに鮫柄は男子校だし、このプールには天ちゃん先生と江ちゃんと私しか女子はいない

その上女子で泳ぐのは私だけ

でもまぁ男子ばっかりっていうのは岩鳶でも同じだし気にならないかな。

『心配しなくても慣れてるから大丈夫だよ』

そう言うと凛も納得したように「そうか」とだけ答えて私の隣に並んでプールに向かう

鮫柄の1、2年生が先にプールのレーンやらジャグの準備をしている横をそのまま凛と話しながら通り過ぎる。

凛が部長だからか知らないが、心なしか鮫柄の後輩たちがこっちを見てる気がする....

まぁ凛もかっこいいし同じ男子でも目を引くのはわからないでもないからな。