秘密の存在２【H×H】 (ページ26)

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６５、デジャヴページ26

【ソフィア side】

目が覚めたら、ヒソカの膝の上だった。
……三次試験でもあったわね、こんなこと。

「おはよう、ソフィア◇」

「おはよう、ヒソカ。上機嫌ね。というか、いつの間に来たの？」

「夜中◆」

「ずっと気付かないでぐっすり寝て、呑気なもんだな。こっちはいつヒソカが本性見せるかヒヤヒヤしてたってーのに」

キルアが呆れたように言う。彼はヒソカが接近してきた時から気付いてたようだった。
それって、夜中起きてたということにならないかしら。

「ずっと警戒してたの？ありがとう、キルア」

「そ、そんなんじゃねーって」

赤くなってそっぽを向く。出会ったときと比べると、反応が過剰じゃなくなってきた気がする。
昨日話したことといい、なんだか仲良くなれたようで嬉しい。

「で、ヒソカ。気は変わってないのね？」

立ち上がり、ヒソカと向き合う。彼はにいっと唇を伸ばして笑みを浮かべた。

「変わっていたら此処には来ない◆」

「プレートも？」

「きっちり集めた◇ それと……ホラ◆」

見せられたのは、45番のプレート。私の、受験番号。
いつの間に、とキルアの言う声がする。眠っている間しかあり得ないけれど、キルアが気付かなかったということは一瞬で取ったのだろう。
思わず私は笑ってしまった。すると、なんだと言いたげにヒソカの眉が上がる。

「ごめんなさい、私と同じことしてるから」

ハンゾーにターゲットのプレートを渡すことを条件として戦闘を申し込んだ時を思い出す。
まさか、あれと同じことをヒソカがしてくると思わなかった。私とヒソカが同じような行動をしたのが可笑しくて笑っていると、ヒソカは珍しく笑みを消し、メイクの下にある頬を紅潮させて視線を外した。

「キミはボクを喜ばせるのが得意だね……◇ ほら、行こう。ここはボクとキミが戦うには狭すぎる◆」

「あ、二人も見たいらしいのよ。良い？」

「構わない◆ どちらにせよ、勝手に見る人もいるだろうしね◆」

ヒソカの瞳が一瞬別のところへと動いた。注意深くそちらの気配を探れば、ほんの微かにだがイルミの気配がする。
キルアとハンゾーは首をかしげているから、きっと二人には感じ取れない領域なのだろう。

ヒソカの先導で、川辺を後にする。きっとここにはもう戻ってこない。

私たちはヒソカの受験番号プレートがない理由を聞きながら、少し開けた場所を目指した。