３６、獣の目 ページ39
【ソフィア side】
飛行船の通路を歩いていたら、突然腕を引かれた。
「……っ」
壁に押し付けられて、両腕を押さえ付けられた。相手を見れば、見覚えのある緑の服。
「ギタラクル……っ」
「今はイルミって呼んでよ」
黒い髪に無感情な表情、変装を解いているらしい。
片手でするりと腕を撫でられ、掴まれ、じーっと眺められる。不快ではないけど、くすぐったい。
「何……？」
「どこにあんな力あったのかなってね」
ふむ、やっぱり強そうには見えないなぁ。とイルミが呟いた。
「ねぇ、今ならフード外しても良いんじゃない」
「あ、や、駄目！」
「オレしかいないし、視線気にする必要ないよね？」
「そ……うだけど」
今、目は猫か狐のような瞳になっている。見られたら、折角知り合いになれたのに離れていってしまうかもしれない。
フードに手をかけられて、布が浮く。慌てて目を閉じた、その鼻先を何かが掠めた。
「イルミ、何してるの◆」
「やぁ、ヒソカ。そろそろフード取ってあげようと思ってね。オレもじっくり見たいし」
「君が人をじっくり見たいと言うなんて思わなかったよ◆」
「うん。なんだろうね」
どうやらさっき鼻先を掠めたのはヒソカのトランプらしい。助かった。
フードから手が離れ、ぱっと押さえつけられていた両腕も解放されて、ゆっくり下ろす。
「ソフィア、此処なら誰も来ない◇ フードをとっても大丈夫だ◇」
助かってなかった。一度手放されたフードが再度イルミの手で押し退けられ、呆気なく背に落ちる。
私の顔は今、恐れと不安がない交ぜになっているのだろう。獣の瞳を揺らして。
「おや……◆」
「……その目、なに」
どうしよう。どうしたら説明がつくのだろう。どうしたら、
「綺麗な目だね◆ キミによく似合う……◇」
恐る恐る、視線をヒソカに動かせば、いつの間にか近くに来ていた彼が私の瞳を覗き込む。
「ところで、何をそんなに怯えてるんだい◇ イルミのせいかな◆」
「怯えさせるようなことしてないよ」
「壁に押し付けて腕を触ってたじゃないか◆」
「見てたの？」
「バッチリ◆」
二人は何もなかったかのように、普通に会話する。どうして。
「気に……ならないの？」
きょとん、とヒソカが呆ける。イルミはこてりと首をかしげた。
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澪 - オチ希望出来ればヒソカでお願いしたいです。 (2021年9月9日 7時) (
レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - ヒソカの花嫁さん» ヒソカの花嫁様、コメントありがとうございます！ヒソカ希望いただきましたー！何もなければご希望に答えてヒソカオチか、オチごとに小説を分けるか致しますので、評価ボタンを押して楽しみにお待ちください！← (2019年5月6日 21時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒソカの花嫁(プロフ) - オチ希望はヒソカでお願いしたいです！ (2019年5月6日 21時) (レス) id: 6af5523d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロ | 作成日時：2019年4月8日 3時
