【祝、合計500hit記念番外編】そのきっかけは ページ31
【No side】
「ヒソカ、ちょっとお膝に乗せてちょうだい」
「え?◇」
唐突な要求に、ソファで寛いでいたヒソカが目を丸くさせる。
「キミがそんな大胆だったなんて、知らなかったよ◆」
「大胆?」
「何でもない◆ それで、どうしたのかな? ボクとしてはウェルカムだけど◇」
「ちょっとね。それじゃ、失礼するわ」
ぽすんと、なんの抵抗もなくヒソカの膝に横座りで腰を下ろす。
頭を傾けて胸元に寄せ、身を預けてみればくすぐったかったのか軽く身じろいだ。
無論ヒソカは、くすぐったかったから身じろいだ訳じゃない。
ありとあらゆる美を一つにぎゅっと凝縮したような容姿の女性が無防備に、しかも無警戒に膝に乗って尚且つ甘えるような仕草をしたのだ。普段が理性<<快楽の生活なだけに、この状況は辛い。とても辛い。
しかしそんなことなど全く知らないソフィア。そもそも自分の容姿は整っている方だという自覚しかない。それがどんな影響を及ぼすかについてはまったく自覚がない。
何を思っての行動なのかわからない上に、ちょっと自分の良心を試されている気がするヒソカと、お構いなしにぴったり引っ付くソフィア。端から見たら美男美女カップルであるが如何せんこいつらの関係はただの気まぐれで一緒にいる同行者である。
ちなみにソフィアは、部屋に備え付けてある雑誌に”膝の上で寛いでると互いに癒される”というものがあったから試しにやってみただけである。恋人がどうとかいう前提条件は彼女にはない。
癒されてるだろうか、とソフィアが頬擦りする。ヒソカの理性が更にすり減った。
「ソフィア……?◇ 本当にどうしたんだい?◇」
「こうすると癒されるって書いてあったから。どう?」
「んん……ボクとしては、こうするともっと癒されるかなぁ、なんて◆」
背を丸めて冗談混じりに耳元で囁いたヒソカに、しかしソフィアは動じず。むしろ屈んだおかげで近くなったヒソカの首に腕を回して抱き締める始末。
確かに癒される。癒されるのだが、なんとなく墓穴を自ら掘ってしまった気がして微妙な気分になった。
仕返しとばかりにソフィアの細い腰に腕を回す。けれど、やはりソフィアは動揺しない。癒されてるならいいやくらいの気の持ちようだ。
この日を境に、ヒソカがソフィアを膝に招きだしたとかなんとか。
ハンター試験前の、ある日の光景であった。
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澪 - オチ希望出来ればヒソカでお願いしたいです。 (2021年9月9日 7時) (レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - ヒソカの花嫁さん» ヒソカの花嫁様、コメントありがとうございます!ヒソカ希望いただきましたー!何もなければご希望に答えてヒソカオチか、オチごとに小説を分けるか致しますので、評価ボタンを押して楽しみにお待ちください!← (2019年5月6日 21時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒソカの花嫁(プロフ) - オチ希望はヒソカでお願いしたいです! (2019年5月6日 21時) (レス) id: 6af5523d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロ | 作成日時:2019年4月8日 3時