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22、再会 ページ23

暇をもて余したヒソカの膝に乗せられて試験の開始を待っていると、不意に背後で彼が声をあげた。


「来たね◇」

「来たって?」


顔を上げて辺りを見回せば、真っ直ぐこっちに向かってくる男がいる。
見たところ、顔中に針が刺さっている。それとカタカタ妙な音が鳴っていて、不気味だ。

不気味だけど、気配に覚えがあった。


「カタカタ……や、ヒソカ。それと、また会ったね」

「もしかして、イル」


名前を呼ぼうとした瞬間に殺気が飛ばされて口を閉ざす。


「今はギタラクルって呼んでよ。カタ……正体、隠してるんだ」

「わかったわ。ごめんなさい」

「いいよ、許してあげる。次はないけどね。ヒソカ…カタカタ……これ。試験中の通信機。使ってよ」


徐に懐から通信機を取り出してぽいと投げ、ヒソカがそれをキャッチするのを眺める。


「ありがと◇終わったら返すよ◇」

「カタ…はいはい。そろそろ立った方がいいんじゃない? あと30分以内で始まると思うよ」


ヒソカがそうだねと言ったのを聞いて立ち上がる。彼が背もたれの代わりになってくれてたからあまり苦ではなかったけど、視線が痛かったし体もスイッチが入らない。
んっと伸びをすると、全身に力が入って気分が良くなった。


「……何があるかわからないのに、それでいいの?」

「それ?」

「靴」


ギタラクル、もといイルミの指摘に、ああ、と納得する。
私の靴は編み込みリボンのブーツだ。しかも、ヒールが少し高さがある。来る時にヒソカから聞いた話を考えても、確かにこれからやる試験で履くようなものじゃない。

けれど、それは私が人間だったらの話。


「大丈夫よ、これでも身体能力には自信があるの」

「ふーん、そう。まぁ、何かあったら一回くらいは助けてあげるよ」

「おや珍しい◇キミがそんなこと言うなんて◆」


ぐっと伸びをしたヒソカが言う。


「こんな短期間で纏を覚える人間ってそうそう居ないからね。良い人材は目をかけるさ」

「あげないよ◆」

「お前のモノじゃないだろ?」

「……今はまだ、ね◆」


何故だろう、片や笑顔、片や多分笑顔なのにどっちも楽しそうに見えない。
というか目が若干笑ってない。イルミは言葉が流暢になってるしヒソカは声が低くなった。


「ともかく、何かあったらその時はお願いすると思うから、よろしく?」

「……カタ…、ん。はいはい」

23、始まりのベル→←21、試験会場



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作品ジャンル:アニメ
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- オチ希望出来ればヒソカでお願いしたいです。 (2021年9月9日 7時) (レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - ヒソカの花嫁さん» ヒソカの花嫁様、コメントありがとうございます!ヒソカ希望いただきましたー!何もなければご希望に答えてヒソカオチか、オチごとに小説を分けるか致しますので、評価ボタンを押して楽しみにお待ちください!← (2019年5月6日 21時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒソカの花嫁(プロフ) - オチ希望はヒソカでお願いしたいです! (2019年5月6日 21時) (レス) id: 6af5523d08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クロ | 作成日時:2019年4月8日 3時

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