11、柔らかな目覚め ページ12
【ソフィア side】
「起きて◇」
「んぅ……」
柔らかくて暖かい微睡みに艶やかな低い声が入り込んで、いやいやとふわふわに顔を寄せる。
その時に顔に落ちてきた髪を邪魔に思うが、伸びてきた誰かの手が丁寧に退かしてくれた。邪魔なものがなくなって満足げに吐息を漏らせば、息を詰めたような声が聞こえる。
と、そこで、ソフィアはやっと「今の手は誰のものか」という疑問に到った。
「おはよう◇」
目を開けば、やたら整った顔立ちの男がベッドサイドに座って私を見下ろしている。窓から射し込む光のせいもあって眩しい。
「おは、よう」
「よく眠れたかい?◇」
「ええ、とても……ヒソカよね?」
「うん、ボクだよ◇」
目を細めて柔らかく笑むヒソカは前髪をおろしていて、ピエロメイクがないのも相まってとても落ち着いた人に見える。
思わずじっと見つめていると、手が伸びてきて私の頭をくしゃりと撫でた。
「そんな目で見つめるなよ、興奮しちゃうじゃないか……◆」
「……?うん?」
「それはともかく、起きて◇着替えは此処に用意しておいたから、それを着るといい。ボクはクロロと喋って待ってるから◇」
「ん……、ありがとう」
もう一撫ですると、大きくて暖かい手は離れていく。その感覚に少しだけ名残惜しさを感じていると、ヒソカの気配が妖しげに揺らいだ。
部屋から出ていったのを確認して、着替えを広げる。下着まで用意しているのには少し驚いたけど、なんとなく彼の雰囲気からしてあり得なくはないなと思う。
ただ。
「……全部サイズピッタリ……」
一体いつどうやって調べたんだろう、と、少しだけ考えた。
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澪 - オチ希望出来ればヒソカでお願いしたいです。 (2021年9月9日 7時) (レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - ヒソカの花嫁さん» ヒソカの花嫁様、コメントありがとうございます!ヒソカ希望いただきましたー!何もなければご希望に答えてヒソカオチか、オチごとに小説を分けるか致しますので、評価ボタンを押して楽しみにお待ちください!← (2019年5月6日 21時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒソカの花嫁(プロフ) - オチ希望はヒソカでお願いしたいです! (2019年5月6日 21時) (レス) id: 6af5523d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロ | 作成日時:2019年4月8日 3時