40話 ページ40
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唯ちゃんとヒナと甘味屋さんをやっているクラスを訪れた。
私たちは甘いみたらし団子をほおばりながら、おしゃべりに花を咲かせる。
すると唯ちゃんが突然予想外の質問をした。
「ね、Aって仁王君と付き合ってるの?」
「えっ?!何で?!」
「噂になってるよー。席隣でいつも楽しそうだし、この前仁王君がAを抱きかかえて保健室に入っていったって。あれは絶対できてるって」
えーっ?!
私は突然の自分主役のゴシップに唖然とした。
「そんな話になってるんだ…」
「うん、うちのクラスじゃ今一番の話題だね」
わー……。
噂、幸村君の耳にも入ってるのかな…。
…って…何考えてるんだろ…私。
もう忘れるって決めたんだから関係ないのに。
「仁王君、Aには特別優しいし、あながち仁王君は本気かもね。いいじゃん!」
ヒナはニヤニヤして私を見る。
「いやいや…まさか…」
だって私が幸村君のセーター届けようとした時、『頑張れよ』って言ってたしさ?
私の気持ち知ってるんだよ?
ヒナが覗き込むように私を見て言った。
「でもさ、正直どうなの?もし、本当に仁王君がAのこと好きだったらさ、私は仁王君いいと思うなぁ。
今のAの気持ちを全て知った上で受けとめてくれるって言うなら、飛び込むのもありだと思うよ?」
突然そんなこと言われても…頭が混乱する。
だってそんなこと、考えてもみなかった…。
そうは言いながらも、今までの仁王君の優しさが数々浮かんで、だんだんと頬が熱くなっていく。
仁王君はずっと優しかったな…。
私も自然体でいれた…。
…なんて、何考えてるんだろ…。
全部想像でしかないのに。
「いやいやいや…。全部想像でしかないでしょ。そんなの考えたって仕方ないよ」
私はまるで自分に言い聞かせるように言った。
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朔 - 上手い!!上手すぎます!!!どっちも好きすぎるのですが私の答えは決まってしまいました!!! (2021年6月15日 1時) (レス) id: 2e63a126ca (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 亜弥*さん» ありがとうございます!!(*^_^*) (2015年8月23日 21時) (レス) id: 42a026aa1a (このIDを非表示/違反報告)
亜弥* - どっちにしようかまよう! あと、これからも頑張って下さい。読むのが楽しみです (2015年8月23日 1時) (レス) id: de645498d4 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 菊姫さん» 菊姫さん、ありがとうございます!泣いてくれたなんて恐縮です>_< 励みになります! (2015年2月3日 8時) (レス) id: 1b761003cc (このIDを非表示/違反報告)
菊姫 - 前のお話を読んで泣いちゃいました!感動的ですね…これから3人の関係がどうなるのか気になります! 更新頑張って下さいっっ!! (2015年1月31日 22時) (レス) id: 22b58266a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩 | 作成日時:2014年10月20日 20時