37話 ページ37
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『でも』と言おうとした仁王くんを遮って
「いーの。私、全然傷ついてないから。
言わせておけばいいよ。大事なのは自分の気持ち。
私、自分のしたことに自信持ってるから何言われても平気。
他人がどう思うかなんて100人いれば100通りあるんだし、そういうの全部に反応してたらキリないからさ」
と言って力なく笑った。
「お前さんがそう言うなら…」
仁王君はちょっと納得いかないって感じで座り直し、頬杖をついた。
「でも、庇おうとしてくれてありがと」
と笑顔で言うと、ちょっと照れてそっぽを向いた。
「…それより、もういいのか?」
「あ…。さっきは保健室まで連れてってくれてありがとう。熱は今のところ下がったんだけど、念のため今日はもう帰るようにって」
「一人で帰れるか?」
「クスッ 大丈夫だよ。ありがとう」
私はフラフラと立ち上がってドアに向かった。
ヒナがパタパタと駆け寄ってきて、玄関まで付き添ってくれた。
「熱で気失ったんだって?大丈夫??」
「うん、大丈夫。今日は念のため帰るね」
「そっか…。早く治してね…」
心配そうな顔をして私を見つめるヒナ。
「ありがとう、ヒナ」
玄関でヒナにバイバイして、私は帰路を歩き始めた。
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朔 - 上手い!!上手すぎます!!!どっちも好きすぎるのですが私の答えは決まってしまいました!!! (2021年6月15日 1時) (レス) id: 2e63a126ca (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 亜弥*さん» ありがとうございます!!(*^_^*) (2015年8月23日 21時) (レス) id: 42a026aa1a (このIDを非表示/違反報告)
亜弥* - どっちにしようかまよう! あと、これからも頑張って下さい。読むのが楽しみです (2015年8月23日 1時) (レス) id: de645498d4 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 菊姫さん» 菊姫さん、ありがとうございます!泣いてくれたなんて恐縮です>_< 励みになります! (2015年2月3日 8時) (レス) id: 1b761003cc (このIDを非表示/違反報告)
菊姫 - 前のお話を読んで泣いちゃいました!感動的ですね…これから3人の関係がどうなるのか気になります! 更新頑張って下さいっっ!! (2015年1月31日 22時) (レス) id: 22b58266a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩 | 作成日時:2014年10月20日 20時